自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

ワクチン予約で大騒動の連休明け

連休明けたら、またうんざり。きょうは全国各地で高齢者の皆さんが疲れ切ったようだ。ワクチン接種の予約。電話とネットがパンクし、いつまでたってもつなからない状態に。イライラで体調が悪化した人もいたろう。

にしても。NTT東日本の都内固定電話回線は通信制限したそう。いまだに頼みは固定電話、、、デジタル武装した高齢者はまだ少ない。コロナ禍はネットに親しもうとしない高齢者を浮き彫りにする。

しかし。たとえデジタルに精通した高齢者でも、今回はサイトにアクセスできない事例も多発したという。システムの不具合も相変わらず。日本のデジタル化の不備がまたもやあらわに。

高齢者と日本国という2つの非デジタルがまたもやあぶり出された。予想できるでしょ、こうなることは。これは自治体のシステムの問題か、国の対応の問題か。毎回トラブって情けないわ。

人数分確保してあるんなら、国か自治体かで接種の順番を決めてしまえばよかったのだ。そうすれば、電話をかけまくる高齢者も、ムダに役所に足を運ぶ高齢者も生み出さなかった。

「平等だからよーいドンで電話して」というのは非人道的。くじ引きでも、年齢順でも、施設入居者順でも、地域順でも、アイウエオ順でも、エライ順でも、やりようはあったはず。

病院で予約できることも周知されてないんだから、ったく。殺到を回避する術はあったはず。これからコールセンターのスタッフ拡充なんて、対応がとにかく遅すぎる。

行政サービス。国や自治体には、利用者の視点に立って、どうすれば快適でストレスが少ないかを考える文化がないのだろうか。自分の親だったらどうしてほしいかを基準に考えなおしてもらいたい。

それにしても給付金を受け取るのに時間、ホントに支援が必要な人は後回し、ワクチン接種の予約とりでまたひと騒動。コロナは日本の行政のイヤなところばかり際立たせる。
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知事の言葉の神通力

連休の行楽地の人出が去年より増えたそうである。江ノ島などは4倍増だそうだ。この数字だけ見ると、なんと浅はかなと思う。

が、よく考えれば、去年は急減した年。もしかすると、一昨年より少ないのでは。ネットではそういう比較でないと意味がないとの意見が多いようで、意を強くする。

ま、数の分析はともかく、知事たちの言葉が国民に響かなくなっているところに問題を感じる。国政政治家の言葉は随分前から軽視されているが。

知事会見のメッセージも「またか」との受け止めが多くなっているのではないか。知事がそこまで言うならそうするか、という人、減っているのでは。

コロナ禍に飽きが来ているのか、罹患しないとの過信か。恐らく知事の問題より、コロナ禍の長期化のせいだと思うが、もはや泣いたり、わめいたりするしかないか。

リスクコミュニケーションをいま一度見直す必要があるのかもしれない。都道府県も知事だけに責任を負わせるのではなく、専門家を活用するとか。

正しく恐れるためにはどうするか。インドなんてホントに怖い状況だと思う。みんなで立ち向かうしかないのだから、正確な情報をもとに適切な行動を取れるようにしないと。

ここへ来て、政治家の発信力が低下しているようでは、コロナ克服も五輪開催も見えてこない、
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世界がうなる五輪開催の「条件」示せ

連休が明けると、日本はいよいよ東京五輪をどうするのか、世界と向き合わねばならない。菅政権どうこうの問題ではない。開催しようがやめようが、世界に称賛される対応をここでとれるかどうか。日本が一流国かそうでないかを示す必要がある。

どっちに転んでも世界を納得させないといけない。いまの世界情勢でいえば、コロナ感染のリスクが小さい国であることをデータで示すほかないだろう。入国する選手の安全に配慮できなければ、国際的な競技大会なんて成立しない。

そこで提案1。開催か中止かを決める期限を明確に設定すべき。ズルズルと決定を先延ばしし、世界に気をもませるのはよくない。IOCはやりたい一辺倒で妙案がない。日本は退路をたって、決定時期を明示するのがよい。

提案2。期限を区切ったら、その時点で達成すべき感染状況を明確にするべし。国内新規感染者数や陽性率を目安として示したらどうか。低リスク国と理解してもらうためだ。達成できなかったら、潔く中止を申し入れる。開催国としての責任だ。

提案3、世界指標も加味すべきだ。インドは高すぎるが、感染者数・死者数が落ち着いていなかったら、選手も不安で闘えないだろう。世界的に蔓延が続いている状態かどうか。これも五輪中止の判断材料に含めるべきだろう。

提案4。国内医療体制の充実を国の責任で進める。国から看護師に協力要請したとの報道があったが、それでは強制的な徴用。戦争じゃないんだから。国家プロジェクトとして、国がちゃんとお金を出し、医師・看護師の働く環境を整備する。

同時に非五輪関係者の安心安全のためにも必要なことだ。重要な医療の担い手が五輪に駆り出されたら、通常の医療現場は崩壊する。開催中にコロナ蔓延となったら目もあてられない。非五輪の医療持続と五輪の体制充実。国の仕事である。

提案5。選手の安全確保策をもう一度作り直して、世界に発信しよう。これは日本ならやってもいいな、日本なら選手を送れるな、と思ってもらうためには絶対必要だ。医療、移動、宿泊、練習、生活。滞在環境がよくなかったら、誰も来ない。

提案6。国内向けに観戦の心得をつくる。たぶん現場に行ける競技はない。どうやったら見られるのかを示すのは大切。競技関係者以外の関わり方ももう一度点検しておく必要がある。日本で機運を高めるためにも必要な手立てといえる。

思いつくことを書いたが、要ははっきりしてほしいということだ。もはや何が何でもやるは世界的に通用しない。どうなったらやめるのか、明確にしないといけない。それが開催国としての責務であり、国際社会で果たすべき日本の責務だ。

世界の報道を見ていると、日本政府の小出し対応が疑われているように感じる。日本の考えを明確に発信し、五輪への共感を作れない限り、開催は成功しない。もし中止でも「日本は世界のために腐心した」と言われれば、成功である。そのための策を講じたい。
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読書感想文「まるわかり!行政のデジタル化」

9月にデジタル庁が発足する。コロナは日本のデジタル化の不備をあらわにした。ここで一気に電子政府を完成形にまで持ち込みたいところだ。

ただ国だけがんばってもしようがない。地方自治体とも連動して行政機関全体のデジタル化が不可欠。それがコロナの教訓だろう。

そこで「まるわかり!行政のデジタル化」(日経MOOK)を手に取った。なぜ日本はこんなだめなのか、どう進めるのか、勉強してみた。

よくわかったのは、行政サービスについて国地方一体の標準化ができていないということだ。これからやっていくのだろうが、日本にはベースがない。

税でも住民票でも社会福祉でも、国として最低限ここまでは全国統一でそろえましょうというところがこれまでは曖昧だったわけだ。

これでは低所得者支援も効果的に打てないはずだ。こんなところを自治体任せにしてはいけない。ナショナル・ミニマムとしての行政サービス標準化。それがまず最初にいる。

そのうえで、各自治体が上乗せサービスを競えばいい。この本に出てくる識者、当事者が言わんとしているところはそこらへんだろう。

だから各自治体ごとに、国の定めに従ってデジタル行政をこなす人材をそろえる。さらに増やせば、独自サービスもできる。

自治体は首長の判断で政策の力点が変わりうる。どうなってもいいように、全国共通の仕組みは国の責任でそろえるべきだろう。

先行自治体のケーススタディもはどれも興味深い。地域の課題にうまくデジタル技術を生かしている。自治体の創意工夫ていくらでも差はつく。

差はついていいが、共通項はそろえておかないと住民が困る。国のやるべきことはたくさんある。自治体はナショナル・ミニマムに対応しつつ、どこでオリジナリティーを出すかに知恵を絞りたい。
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読書感想文「君主論」

せっかくのGW。マキャベリの「君主論」を読んでみた。初めて。君主になりたいわけではないのだが、読む前と印象が激変した。

権謀術数でなんでもあり、というのが、読む前の印象だが、そんな受け取り方はかなり違うとわかった。君主に統治の基本を説いている。

君主たるもの、日々緊張感を持ち、国や領土の保全に目配りせよ、というのが主張の肝。自前の軍事力の整備を怠らず、貴族や国民から侮られるなと。

そのためには道徳的である必要はなく、平時から抜かりなくやらないと支持を失うぜ、と警告しているのだ。仕事ぶりで敬されるよう努力せよ、と説く。

なるほど。日本の政治家でそういう努力をしている人はどれだけいるか。あんまりいないから、政治不信が起きる。

臣下らの財産を横取りしたり、ぼんやりして決断もしなかったりすれば、信を失う。君主の地位を守るなら、自らを律してちゃんと働かないといけない。

極めて辛辣なメッセージ。「人間は恐れている人より愛情をかけてくれる人を容赦なく傷つける」「狐とライオンに学べ」あたりは自分も刻み込みたい。  

やはりこういう古典はきちんと読まないといけない。悪徳政治家容認論かと思ったら、とんでもない。心構えなき君主は去れ、ぐらいの政治論。

支持率ばかり追う政治家は多いが、民生の安定を図る仕事を選んだのなら、そのためには何をなすべきかを考え抜いてもらいたい。

現行の保守派が読むと、やはり憲法改正して軍事力を整えねばと合点しそうだが、きょうは憲法記念日、多くの政治家にじっくり読んでほしい本である。
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ギャラリー
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