豚コレラ問題に追われる愛知県の大村秀章知事がおもしろいことを言っていた。

県は2月に知事選を実施し、大村知事は3選を果たしたわけだが、その際、受験生から「投票にはいかない」と言われたそうだ。知事は投票なんていいから試験に行けといったとのことだ。これから国は受験生の事情に配慮して年明けに選挙をやるな、というのが知事の主張である。動かせるものなら、12月とか4月とかに選挙日程を動かせ、というわけだ。

揚げ足をとって怒っているなぁというなかれ。日本は選挙権の年齢を18歳まで引き下げたのだから、確かに18~19歳の有権者への配慮があってもいい。この受験生世代が1月や2月にのこのこ選挙に出かけて、インフルエンザにでもかかったらことである。そして若年世代の民意をすくえないのであれば、日本の未来はみえてこない。若年層偏重の日程を組んでもよいだろう。

もう少し突っ込んで考えたい。いま日本の選挙はどこも低投票率にあえいでいる。ならいっそのこと選挙はまとめてやったらどうか。解散総選挙となる衆院は別として、地方選など選挙は通常、任期満了をもって実施するものだ。春か秋、年2回、選挙の日を作ったらどうか。その年にある通常選挙はここに集中させるのである。統一選の統一率も落ちているから見直すにはいいときだ。

多少現職の任期が伸びたり縮んだりするだろうが、集約するときは容認しよう。冬の選挙は雪が降ることもあろう。高齢者だって季節のよいときに選挙があるほうが便利なのではないか。年2回は選挙のことをしっかり考える。必ずその時期に選挙があると思えば、ほかの予定もたてやすい。4月と9月の第4日曜日は選挙をする日と決めてしまおう。

怒るとすれば旅行会社か。投票所に行く人、支持者の応援に回る人が増えたら、旅行需要が減る可能性はある。確かに選挙活動は2~3週間続く。不在者投票を使う有権者がいても、一方でかかりっきりになる人も出てこよう。春と秋は新学期、また春は新年度のスタートだから、ちょっと準備が面倒かもしれない。4年に一回の地方選、3年に一回の参院選ぐらいは、我慢してほしい感じもするが。

実は最も反対しそうなのは与党議員かもしれない。米国の中間選挙もそうだが、選挙をまとめると、政権への評価をまとめて問う形になりやすい。国政の補選ひとつですら、そういう重みを持たされることがある。選挙日程はばらついて、勝ったり負けたりでいいのだ、肝心の衆院選で落とさなければ。無党派は寝ていろ、という自民党が考えそうなことだ。もう少し真剣に選挙に向き合いたいものである。



IMG_20181028_122407