東京都議会が初日からあわや流会の危機に瀕した。異例の事態とされたが、流会というのはちょくちょくある印象を受けていた。ちょっと勉強してみた。

流会というのは、議会の招集日に議員定数の半数以上の議員が出席せず、会議を開けなくなる事態のことをいう。地方自治法113条の定足数に関する項目が該当する。

ネットで調べただけだが、流会騒ぎを起こしている自治体は少なくない。直近でそういえば、あったというのが山口県美祢市。市長の台湾訪問時の風俗問題で市議が反発、定例会が流会したのだった。

山梨県ではかつて議長人事をめぐって対立、北杜市議会では昨年、議員資格問題でそれぞれ流会している。大阪府でも都構想を巡り自然流会したケースがあった。

流会というのは、やはり審議を尽くさないという点で納得のいくものではない。一回は戦術としてありえるかもしれないが、どうやって賛否を突き詰める議論を復旧させるか。そこの知恵がいる。

どうも反対派は寝転がるだけの戦術に使っているようだし、反対派の攻勢をかわそうとするほうは数の力で議論を封殺しているようなところがある。

流会騒動は自治体が置き去りになっているケースが目に付く。行政に不備はなく、首長や議員など政治家の不手際が混乱を引き起こしているようにみえる。政策はそっちのけということだ。

東京都もそうだが、どうやれば審議を尽くせるのか、誰がごねて混乱を助長しているのか、有権者はそこをしっかりと見極めないといけない。流会は基本的には行政、住民を無視しているのである。




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