福井と島根の総務省OB対決はともに若手が制した。福井はやはり現職に大きな顔をされるよりは、若いほうをコントロール下においたほうがよいとの判断なのだろうか。多選や若さが争点になると、現職は不利だ。県議らが「現職の多選はもういいよ」となるのは、一種の権力の自浄作用なのだろう。

一方、衝撃なのは島根。若手・中堅の県議が推した丸山氏が勝利した。竹下、細田の両重鎮が推した候補は一敗地にまみれた。福井と形はかわるが、古株の国会議員に大きな顔をされるよりは、若手を担いで県政の主導権を握ろうという論理が働いたのか。閉塞した地方のパイの奪い合いなのだろうか。

保守分裂が注目された今回の選挙。徳島は現職が5選を果たした。福岡も麻生氏の推す候補を退け、現職が3選を果たした。やはりどこもしこりを残しそうだ。だが、共通するのは野党の付け入るスキがないということだ。与野党対決となった北海道も与党候補に敗れた。地方での足腰の弱さは鮮明だ。

知事11人の出身を調べておこう。総務省は福井、鳥取、島根、徳島と4県知事を確保。財務省からポストをひとつ奪った。経産省出身が三重、福岡、大分。北海道が離脱したのでここは1減。あとは元国会議員がふたりと民放キャスター、東京都OBで、うち現職市長からの転身が2人。

それぞれがしっかりと仕事をして、創意工夫あふれた政策をひねり出し、県経済が潤えばいいし、有事にリーダーシップを発揮してくれればよいのだが、官僚と政治家は行動パターンが本質的に違う。出自だけをみていると、官僚に頼る地域が多いのはちょっと気がかりである。
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