改正入管法が4月に施行された。人手不足が深刻になるなか、外国人を当たり前のように受け入れなければならないといういまの日本の状況は理解できる。デジタル化とグローバル化が進み、外国人なしという生活は成り立たないだろう。在留外国人が日本で活動しやすくするためにも、ちゃんとした管理体制を整えることは意味がある。

国会などではずいぶん移民かどうかが議論された。たしかに政府は繰り返し外国人政策は「移民」ではないと強調してきた。今回も政府は「移民ではない」と強弁した。もはやあまり関係のないところで、突っぱねすぎる姿勢はどうか。外国人の受け入れを拡大するという目標があって、もし不法滞在や犯罪の増加が出てくるのであれば、しっかりと対応する、ということでいいのではないだろうか。

気になるのは自治体がついてこれているかという点だ。国が決めた拡大方針に対し、実際に外国人が増えた場合に悩むのは自治体である。すでに多くの外国人がいて多文化共生に取り組んできたところはいいだろう。日本語支援や子弟の学校での受け入れなど、いままでの実績に基づいて対応すればよい。だが、外国人が増えるのは都市部や工場立地だけではないのではないか。

たぶん人手がいる。日本語を教えられる人、多言語を操れる人、地域との間に立てる人。そんなのすぐ見つからない。多文化共生の予算って、民生費なんだろうか。自主財源で対応できるのか。頼りすぎてはいけないが、交付税の手当ては行き届いているのか。実務的に外国人を受け入れるための態勢づくり、地域をあげた取り組みが進んでいるのか、ちょっと心配だ。

いっそのこと、地方公務員として外国人を採用してしまってはどうだろうか。新しい在留資格では該当しないのだろうが、各自治体がそれぞれの基準で採用試験をやって、外国人受け入れの仕事を任せてしまってもいいのではないか。日本の統治にかかわるからいきなり幹部に昇格することはなかろうが、多文化共生のほか観光振興でも力を発揮してくれそうだ。

ウィキペディアなどをよむと、やはり基本は日本国民が想定されているが、自治体の判断で門戸を広げること、国籍条項の条件付き撤廃を総務省も認めているようである。自治体が特定の仕事の働き手として採用したいと考えるとき、議会の理解を得られるのなら、積極的に外国人公務員を増やすこともありではないか。もちろん何らかの試験は必要だろう。

今回の入管法改正は大きな転換なのだと思う。多くの外国人が日本に住むようになるかもしれないということを、一人ひとりが考え、どうするか頭の体操をしておく必要がある。どうも多文化共生や外国人施策は自分事として考えにくい。近所で外国人が大騒ぎしないと思いが及ばない。地方自治体の職員に英語やれというのも酷だが、そういうこともありうるという備えは必要である。




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