統一地方選後半戦。86市長選のうち、実に27が無投票となった。それでいいのかな。よその地域の悪口を言うつもりはありませんし、それも有権者の判断。立候補した人ががんばればよいのだが。地方政治、地方での民主主義の崩壊ぶりを目の当たりにしているのかもしれない。

そんななか、目を引いたのが東村山市。4選をめざす現職が対抗馬の出馬を促したというのである。自信がなければできないことだろう。結局、共産党系の元都議が出馬、無投票は回避された。ふたりとも立派なことだ。それぞれに思惑はあろうけれど、選挙戦をやって、期間中は市の政策に目が向けられるというのは大変よいことである。市民はふたりに感謝しないといけない。

ということを書いていたら、どこが無投票で終わったのか、突き詰めたくなった。以下27市。ここに住んでいる有権者は無投票になったことに思いをいたすべきだろう。もちろん候補者に実績があって、特段手腕に問題がないというのならよい。それでも次の任期の緊張感は軽くなってしまうかもしれない。いずれ積極的に支持された人なのかどうか、ちょっと疑問に思う。

だが、選挙戦にならないといって「では私が」とはならない。中長期的に首長になりうる人を育てていないと。与党も野党も国政の足腰になるのだから、きちんと地方議員を育てるべきだ。英国は地方議員の経験をもとに国会議員になっていく仕組みが政党のシステムとしてあるそう。見習わないと。切磋琢磨がないから、政策立案力が低下し、ろくでもない国会議員ばかり生まれるのである。地方議員を長く続ける人は当然いないと困るし、地方を土台に国政へ飛躍する人が増えるのいい。

伊達、千歳、滝川、砂川、三笠、北上、高崎、日立、白井、富士宮、諏訪、茅野、江南、豊明、田原、多治見、土岐、山県、野々市、津、鈴鹿、高槻、大和高田、五條、明石、高松、別府 

この顔ぶれをみると、知らない地域ばかりではない。結構、都市部もある。津や高松は県庁所在市。高槻市は45年ぶりの無投票だという。合併で大きくなったところも含む。しかし、北海道は人材難なのだろうか。伊達が5回、千歳・滝川・砂川は4回、三笠は2回連続で無投票なのだとか。選挙が成り立っていない。地方行政への関心がないんだね。



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