なんだか急展開をみせている。横浜のカジノ構想だ。煮えきらなかった市長がいきなり誘致賛成の姿勢を打ち出すと、今度は反対派が集結。市を二分する事態となっている。どうも政治的な対立が背景にあるようで、カジノの是非論はあまり深まっていない。これで住民投票をやると、単なる与野党対立の一地方選になってしまうのではないか。

カジノなどという国際集客力のある施設をうまく生かさない手はない。私の場合、両手をあげて賛成かというと、そうではない。わずかながら、マカオでのカジノ体験が自分の意見を作っている。そりゃ、まぁ、こういうわけだ。きいてくれ。

マカオはそれなりに歴史的な街だが、カジノで有名。これが街を潤す。ところが、カジノはかなり街から切り離されてつくられていた。たぶん。周囲と和さないというか、孤立した迷惑施設のような感じ。街自体、裕福な感じがしなかったし。入るときも厳重なセキュリティチェックがあり、物々しい。

しかも、やはりきた。スリ。幸い何も取られなかったが、危ないことこのうえない。素人が心から楽しめる場所ではないなと思った。でも、ゲームセンターとして考えれば、個人的にはのめり込むことはないものの、なるほど、楽しいことは楽しいなと感じた。お金持ちのプロの遊び場だろう。

だから、カジノはやるなら、周りになんもないところに作るのがいいと思う。そこだけで娯楽とリゾートが完結するように。税収にはプラスだろうし、海外客を引っ張る効果もある。ディズニーランドみたいな展開ならいいんじゃないか。やりすぎた依存症みたいな人はいれない。

ただ運営はノウハウのある外資になってしまうのかも。日本の娯楽産業で担えるところはなかなかない。外資に税収を生み出す街を作ってもらい任せる。それしかないんじゃないか。そうすると、北海道とか大阪湾岸なんかが候補になろう。横浜は隔離しにくいのでは。埋立地でもあれば別だが。

いずれにしろ、そんなにつくるのにハードルの低い施設ではない。個人的には治安がやはり一番の心配。あまり全国各地につくるような施設ではないように思う。入念に、そして透明なプロセスで全国にひとつ、期間限定で作ってみる。そこからじゃないか。あっていいと思うが、いくつもいらない。それが個人的ないまの結論だ。
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