自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

2018年11月

悪いのは多選より出身

2018年11月28日 青森県知事が5選出馬を表明

来春は統一地方選である。全国あちこちで改選期を迎える知事の判断に注目が集まっている。多選知事が退陣となれば大ごと。青森県では6月末に任期が満了する三村申吾知事が5選出馬を表明した。

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11月の米中間選挙。全米50州知事のうち、共和党系27、民主党系23となり、民主伸張との報道があった。同性愛者の知事誕生も話題になったが、いずれどんな出自の人が知事になっているのか調べたい。日本より次をめざす人が多い印象だ。官僚から転身して居座るひとは多いのだろうか。
 
さて、日本も来春は統一地方選である。米国ほど国政の色が強いわけではないが、自民か非自民かぐらいは問われる。注目されるのは多選か。結局、なり手というか引き受け手があんまりいなくて、同じ人が居座るケースが目に付く。米国も7~8期やっている知事っているんだろうか。
 
日本の現状を調べた。現在の最長は7期の石川県知事だ。次いで長いのが5期の兵庫県。あとは4期10人、3期16人、2期11人、1期8人。単純平均すると2.98期。思ったほど多選は進んでいない。統一選で現職の当選が相次げば、伸びるだろうが、3~4期が平均。まぁまぁなんじゃないだろうか。
 

自治体職員が仕えやすいなら、同じ首長に居座ってもらっていいし、地元経済界も丸く収まるならよい。結局決めるのは選挙。選択肢がないとの嘆きを聞くが、それも含めて選挙。在任期間で縛るのはどうかと思う。県政がよどんだら、代われコールがでよう。そのぐらいの健全さは地方にある。と信じたい。
 

かねて問題と思うのは多選より出自だ。中央省庁出身者が多すぎる。私が調べただけで知事28人が役所OB。総務省11人、経産省8人。政府での経験を生かすといえば聞こえはいいが、分権との兼ね合いを考えると、はなから国への反旗は期待できない。最初から服従、物申さず、唯々諾々。
 
もちろん官僚出身知事にもアイデアマンはいる。だが、多くは手堅い行政手腕が売り。国会議員に文句を言わず、地元の人にも無理言わず。リーダーシップで押し切る人はそうはいない。在任の長期化も特徴だ。無難だから? でも、それは県政の停滞やよどみを招く。だから出身は大事だと思う。
 

国会議員、首長を経た政治家は12人か。このへんは多少の喧嘩もできそうだが。民間出身は3~4人。知事は役所の天下り先か。国の言うことをそのまま市町村に流すだけなら、それこそ無駄。身近な行政は市町村が担う。分権の次のステージは都道府県解体から始めるのがよい。いつもそう考える。

 

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万博レガシー

2018年11月24日(土) 2025年の万博開催地、大阪に決定

日本での大規模な万博開催は2005年の愛知以来。大阪としては前回1970年以来55年ぶりの開催となる。日程は5月3日から11月3日まで。投票ではロシア(エカテリンブルク)とアゼルバイジャン(バクー)を破った。
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日本では2020年に東京五輪、2025年に大阪万博が開かれることになった。ちょっと先まで景気の心配はしなくてよさそうだ。大阪維新が旗を振ったという事情もあるのか、世間での盛り上がりはいまひとつに感じられる。金がかかりすぎとか、いまごろなんで?などの疑問もあるようだ。でも、こういうお祭りがあるのはいいことではないか。 

自分は1981年の神戸ポートピア博覧会をすごく楽しんだ。ポートライナーにUCC館。当時のパンフレットはいまだに図柄を覚えている。子供時分にこういう国際イベントがあると、世界や地方に目を見開かされる。だから、もし多くのお金を使うのなら、「小学生は入場無料」など将来を見据えた使い方を考えてほしい。大阪のこと、一生忘れないだろう。 

そういえば、1995年、青島東京都知事は都市博の中止に踏み切ったのだった。数百億円の歳出抑制効果があったらしいが、業者は大混乱したのだそう。知事は選挙公約にしていたのだから、悩む必要はない。中止は当たり前だ。ただ個人的にはやってもいいんじゃないかな、全国の子供は大人の事情とは別に喜ぶのではと思った。 

大阪万博を巡っては、元府知事がけちなこといわずに金使え、と発言したとか。カギだけが独り歩きしているが、当然使い方は吟味がいる。小池百合子東京都知事はさかんに「レガシー」と口にする。無駄遣いを防ぐにはのちのち使えるものを作るのが肝要という。五輪でのバリアフリー化も超高齢社会で生きると考えての対応らしい。 

作ったはいいけれど、誰も使わない道路、閑古鳥の施設。そんなもの、日本にたくさんある。いいかげんにしないと。国際イベントでもリユース・リサイクル・リデュース。男も家事参加が進んでいるから、こういう発想を理解できる人は増えていると思う。小学生の記憶というレガシーも大事。「宴のあと」にわびしさを感じないようにすることが肝心だ。

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消えた地方分権

まったく地方分権はどこにいってしまったのだろうか。

地方は国にすがるばかり。発信力のある首長も少なくなっている。地方のネタといえば、とんでも地方議員とか、だぼついたゆるキャラが目に付くぐらい。国から独立します、とか、国に文句をいいます、といった機運はすっかりそがれてしまった。

もちろん国に反旗を翻すのが地方の仕事ではない。分権意識が薄れるとともに、身近なことは身近な行政が決めるという基本がどんどん失われているような気がするのだ。三位一体改革に疲れ果てたのか、はたまた人口減でがんばる意欲がなくなったのか。

大過なくいまを過ごしていれば、地方の役場はいずれなくなるだろう。人がいないんだからそれでもいいかもしれない。でも、本当にいいの? 自治体がそれなりにちゃんと働いてくれないと、日々の生活ってうまくいかなくなると思うんだけど。

このブログでは地方で起きるニュース、地方に関係するニュースに目を向ける。地方の底力をもう一度掘り起こす、一助になればと願っている。



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