自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

2020年04月

妥当だと思うパチンコ店名公表

大阪府が自粛要請に応じないパチンコ店6店を公表した。うち3店は営業を自粛したそうである。県境を越えて人が集まってる現状をみればやむなしだ。

色々な意見があり、どちらに立ってもいいと思うが、やはりパチンコは遊興。感染のリスクがあるのなら、自粛に応じるのが筋だろう。

栃木県では休業要請に応じなかったスポーツ施設で、来場者の感染が発覚した。怖いのはこれだ。会員制なのて非公表だが、全員調べることになった。

パチンコでメシ食ってる、との個人のコメントもテレビでみたが、営業が成り立たなくなった人、会社はほかにもたくさんある。理由にならない。

しかも、日曜大行列。店の工夫も感じないし、並んでいる人もひどい。もし感染者が出たら、病院には来ないでね。と言っていいか。

自粛の要請・指示と名称公表は自治体に許容できる公権力発動だろう。市民の命を守るという大義は、私権より優先してもやむを得ない。

何でも自由ということなら、別に行政がコロナに取り組む必要もない。死ぬ人は死んどけでいい。そうはいかないからの要請。従うべきではないか。

では、もっと強い公権力の発揮が望ましいか。それは権力の乱用を招く恐れもある。自治体が低姿勢で恐る恐る権利侵害するのは受けてもよいはずだ。

裁判にでもなったら、行政は勝てるのか。強制力もないことだし、法律もあるが。ちょっと大阪府には気の毒な展開だ。

やはりそもそもの特措法の制度設計に問題があるのだ。ここに書き込んでおけば、自治体も苦労しない。国の手落ちを地方に押し付けたのだ。

しかし、パチンコ、未だにさほどに人気があるのか。確かに震災被災地にも多くあったし、住宅地に近い繁華街にもある。やってもいいけど、さ。
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感染ゼロの岩手県に見た他山の石

いまだ感染ゼロの岩手県。コロナとは一線を画しているようではあるが、コロナがらみの自滅が2例。ともにお詫びを強いられた。

ひとつは盛岡市の「滞納太郎」。だいぶ悪意がある。市税の納付猶予を希望する人に送った申請書。その表記例にこの名前を使ったのだとか。

なんとまあ。職員は自分の勤務の延長で使ったらしいから、仕事にプライドを持ってるのかもしれない。だとしても、もらった人は驚くな。

これからは「三陸太郎」「わんこ太郎」「チャグ馬夫」「かもめの玉夫」あたりを使おう。女性名なら「海女潜子」「イネ刈子」「じゃじゃ麺子」をどうぞ。

もうひとつは岩手県。こちらはゆゆしい。県立の2病院が千葉県から帰省した妊婦が破水して運ばれてきたのに、受け入れを拒否したのだという。

県外者を受け入れない規則があったとか。人道的な見地というのはあってしかるべき。無事出産されたそうだが、これは村八分。言語道断だ。

改めるに憚ることなかれ。この2例は組織に生きる個人の判断を問うている。いま何をなすべきか、相手の気持ちに立てるか。他山の石としたい。
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東北電管内の緊急共同宣言

県境封鎖の動きが出てきて、江戸時代みたいになってきたなあ、と思っていた矢先、県境を越えたコロナ緊急共同宣言がまとまった。

出したのは東北6県と新潟。東北電力管内で足並みをそろえようというわけだ。仙台、新潟の2政令市も参加している。背を押したのは東北電か?

中身は2本立て。ひとつは個人向けでとにかく外出自粛してくれというお願い。もうひとつは事業者向けで、コロナ対策の徹底を呼びかけた。

こういうのは地域ごとに盛り上げて、アピールしてほしい。あれ、河北新報の1面は3番手だな。ま、パチンコ店公表のほうが重要か。

北関東3県も出したようだ。こちらは県外の人にこっち来ないでと呼びかけた。それも、いまや大事なことだろう。残念だが。

単独の自治体で丁寧に取り組むことも大事。一方、広域で足並みをそろえることも大事。みんなでやれば、批判もかわしやすくなる。

広域連携はメッセージからさらに踏み込んで、共通の政策づくりにまで進むとなおいい。地域の取り組みの一体感がより出る。総論から各論へ。

コロナは大変な禍だが、近隣自治体に協力の機運ができ、行政能力の向上につながれば、少しはいいこともあったなと思える。そこまで進めてほしい。
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アベノマスクを凌駕する泉大津マスク

やっときたあ、アベノマスク!

やはりこんなものだけもらってもな。不良品が見つかり未発送分を回収するとか。466億円で支持率を買おうとしたのか。実は90億円?なんじゃそりゃ?医療崩壊を防ぐほうがよかったのでは。

政権とマスクでいえば、もう一つトラブルが。泉大津市のマスクだ。記者会見で朝日新聞に突っ込まれて思わず発した首相発言が発端。高いマスク通販してんじゃねえ発言。それが当市のマスクだった。

すると、すぐさま泉大津市長が官邸を訪問。反論してみせた。高品質で、繰り返し使えるマスクであると。首相は「一緒に頑張りましょう」と伝えたそうだ。なんじゃそりゃ?

泉大津のマスクはさすが繊維のまち、いい製品をこしらえている。商工会議所、地元メーカーと組んでの展開。高いだけの価値はある。宣伝効果はあろうが、こんな形で取り上げてほしくはなかったはず。

朝日にイヤミのひとつ言っとこうということかもしれないが、首相が言うべきことか。朝日の通販も責められるいわれはない。リーダーに余裕がない。
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「アルベルゴ・ディフーゾ・タウン」?

今回はコロナから離れ、自分が初めて知ったことを書きたい。「アルベルゴ・ディフーゾ」。イタリア語で分散型ホテルのことを指すという。

要はまち全体、どこにでも泊まれるようになっていて、観光客がその土地に溶け込んで、まちの風情を味わってもらうこと、のようだ。

機関誌「信用金庫」(2019年11月号)で初めて知った。村本幸枝さんという方の記事。まちにネットワークを張り巡らせ、過疎化や若者流出を克服する取り組みだという。

そして2018年、世界で初めて発祥のイタリアから認定を受けたまちが岡山県矢掛町だというのだ。へえー、しらなかった。ところで、どこ?

やがけ。そこは倉敷にほど近い宿場町。農業が主体だったが、歴史的な街並みを活かし、伝統的な建築を宿泊施設として活性化しているようだ。

なるほど。古い街並みが残る集落で過ごす時間は格別だろう。古きを訪ねて新しきを知る。日本らしい素朴なもてなしがありそう。行ってみたいものだ。

イタリア人が押し寄せているのかと思ったら、そうでもないようだが、いまは日本人もなかなか集まらないだろう。観光で生きる町の苦しさだ。

ただイタリアとは全く無縁の町だったのに、イタリアから町の取り組みを評価されたのはすごい。日本の小さな町の奮闘、世界も注視している。
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日本が息苦しくなってきた

コロナ、早く終息しないかな。いま、日本中の人がそう考えているだろう。

誰が保菌者かわからないから、どうしても社会はギスギスする。不安は人の心を狭くする。

先進国で支持率を下げている政権は日本だけだとか。うまくいかないことだらけにみえる。

後手に回っている、スピード感がない、信用できない。それらが支持率低下の理由か。

庶民感覚がゼロなのか、今の政権。政権の長期化が、危機管理の緊張感を失わせたのかもしれない。

どうも、批判や敵視が渦巻くが、日本だって捨てたもんじゃない、とも思う。

テレワークやオンライン診療、現金給付と、新しい取り組みも出てきた。

自治体もかつてやったことのない政策を色々編み出している。休業補償やマスク確保などなど。

団結というと、労働組合だが、罹患せずに済んでいる人は力を社会の紡ぎ直しに使うべきではないか。

これがだめ、あれがだめという前に、新しいことに挑んでみる、取り組んでみる。

もちろん医療現場に余裕はない。あくまで元気な一般人の話。やれる範囲でやってみる。

総評論家状態ではいかんともしがたい。そうは思いませんか。

他人や政治を痛烈批判する言辞が多くて、うんざりしてきた。コロナ、早く終息しないかなあ。
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公務員たたきは自治体崩壊を招く

広島県知事が顰蹙を買った。一律10万円の現金給付、県職員に寄付させて対策の財源にするという。炎上即撤回。真意は給与削減にあったとか。なぜ今こういう発想になるのか理解に苦しむ。

コロナの支出増は公務員の責任ではない。対策費は県民みんなで等しく分かち合うべきだから、積立の取り崩しや借金増で賄えば済む話だ。一時的な増税でもやむを得ないかもしれない。

公務員をこれだけ働かせといて実入りをさん奪するなんて、常人の発想ではない。誰も公務員にならない。今までの財政逼迫のツケをここで払わせよという議論は冷静ではない。

公僕である以上、使うお金は税金。自らの才覚に基づいた稼ぎではないから、おのずと自制はいる。需要消失による給与急減もない。自主返納ならともかく、強引に給与を奪えば、やる気もなくなる。

広島の知事は県民のためにということで、上納案を打ち出したのだろう。しかし、結果的には公務員たたきと同じ。有権者受けを狙うのと同じだ。そんなのは危機管理の果断な行動とは言わない。

いま医療崩壊を防ぎ医師や看護師に感謝をという空気がある。一方、日々新しい課題に直面する自治体職員に励ましの言葉があってもいいのではないか。不眠不休で働いている公務員は厚遇してもいい。

危機時は本業をなげうって現場に駆り出される人もいるだろう。暇な公務員、国会議員なら働きに見合わない分を寄付させればいい。国より近い役所が自治体。自治体崩壊もまた心配である。
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マスクに隠された自治体の工夫

そろそろ、手元に届くのでしょうか、アベノマスク。だいぶ供給不安も落ち着いてきたなかで、くるか。ちょっと遅かったか。いただけるものはいただきますが。マスクを巡る自治体の動きを評価してみよう。

①大和市、「おもいやりマスク着用条例」を施行
うーん。大事なことだけど、わざわざ条例作る必要があるのか。市は「全国初です」と誇っているが。ただワイドショーは小売店でのマナーの悪さを取り上げている。街中や電車内でマスクなしで歩いている人、少なくない。こういう精神論を条例にしないといけない国なのだろうな、日本は。

②福井県、「マスク購入券」を配布
気持ちを揃えるより、マスクを揃える。福井県は1500万枚のマスクを確保した。1箱50枚2350円のマスクを2箱買えるようにする。マスク購入の行列を回避し県民の安心を担保する。マスクしろというなら、まずはマスクを渡しましょうということか。地元企業から調達し地元のドラッグストアで売る。地域経済の循環にも配慮している。立派。

③有田市、地元企業からの寄付マスクを配布 
これは美談だ。地元のユニワールドという会社が58万枚のマスクを確保、市に寄付した。タイガーマスクか? 1世帯50枚。この会社は取引のある中国の工場から調達したと報じられている。箱には「コロナに負けない」と大書され、市民の協力を促している。こういう取り組みを忘れてはいけない。

④一関市、市民手作りのマスクを配布
手作りマスクはコロナ騒動の生んだもののひとつ。一関市は市民手作りのマスクを1枚150円で買い取り希望者に配布した。これもおもしろい。ただ全国版緊急事態宣言で配布は取り止め。外出自粛だからわかるが、早く届けたほうがいいような気もする。

⑤太田市、不織布マスク5枚配布
中国上海からの友情マスクなどをもとに、1世帯に5枚の不織布マスクを配布する。やはりこの中国のパワーというのはすごいな。不織布というとすごそうだが、洗っての使いまわしはあまり推奨されていないもよう。

こうしてみると、マスクひとつとっても、地方の独自色を発揮する余地があることがわかる。各自治体が色々工夫して、住民の不安を解消し、連帯意識を強めるのはいいことだ。

中国の大気汚染が問題になったとき、マスクの効用に注目が集まった。日本でマスクというと、デストロイヤー? ざわちん? アイリスオーヤマ? 1枚1枚、大切に使って、予防の実をあげたいものである。
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県境で取り締まれ「入りコロナに出歩く人」

現代に関所が蘇った。山形県が宮城県との県境に検問所を設け、検温を始める。これは県民を守るためにはやむを得ない。いよいよ県境封鎖だ。

里帰りが増え、仙台からの移動も心配。強制力はないが、このぐらいのチェックをしないと人々の意識は変えられないということだろう。

発案は自民党議員で知事が採用したのだと報じられている。岡山県も採用を検討していると聞く。だいぶ江戸時代の藩に近づいてきた。

ここまできたのに、それでも移動したいという人には通行手形を発行したらどうだろう。身元と理由がわかれば、流入を受け入れる。

住んでいる自治体が発行するのが望ましいが、この際だから、書式さえそろっていれば、企業でもいいことにする。ハンコはなしで。

県境をこえてパチンコにいく人たちが問題視されている。人によっては隣県のほうが生活圏という人もいるだろう。意外にこの線引きは重い。

コロナは知事もそうだが、県単位の取り組みに注目を集めている。道州制や都道府県合併といった機運はしぼみそうだ。

明治維新から150年。日本人に馴染んだ都道府県の形は意外にしぶとい。江戸時代に取り締まったのは入り鉄砲に出女。今は入りコロナに出歩く人、か。
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自粛に疲れたら選挙へ行こう

声を出さない、飛沫を飛ばさない、難しいバンザイ――。先日、朝日新聞の動画で無投票当選した碧南市長の選挙事務所の様子をみた。笑ってはいけないが、無音のバンザイという非常に珍しい場面。なるほど、コロナなこんなところにも影響を及ぼすのかと実感した。

さて、連休間近、実は地方ではいくつもの選挙がある。これは結構な数。西予市とか京丹後市はなんと首長と議員のダブル選だ。人、集まるのか。そもそも選挙戦も成り立たないだろう。握手できない、政策も声高に訴えられない。

といって、延期はどうか。コロナはいつ終息するかわからない。いまの議員や首長の任期を延ばすべきだろうか。震災時にも選挙延期はあったが、コロナ危機は選挙の実務を担う人がいないという状況ではない。

ここは知恵を絞って投開票を実行し、民主主義を是が非でも守るしかない! 衆院静岡4区補選ではバスで移動期日前投票をやるそう。ほかの地方選でも投票所でビニール製の手袋や簡易マスクを配ったり、有権者の行列で間に距離をおいたりといった対策が考えられているようだ。

あとはなんだろう、鉛筆は使い回さず、持ち込みか持ち帰りにするとか。好天なら屋外で投票するとか。投票用紙が風で飛んだらどうする? 自粛のさなかだから、投票できる日を決めて、有権者の分散をはかる。やはり郵送か、安全なのは。もう間に合わないか。

とにかくやれることをやって、一人でも多くの人に投票してもらうしかない。お隣の韓国は4月15日の総選挙の投票率が66%と民主化後では2番目の高さだったとか。そして日本。目黒区長選は前回の26%から33%に投票率があがったそうだ。投票率が落ちたところもあるが、捨てたもんじゃないと言える。

地方で選挙はお祭りのようなところもある。人が集まって誰かにまちを託す。最近では火が消えたように尻すぼんでいたが、幸か不幸か家で縮んでる人は多い。首相も選挙は言っていいと言ってる。ここはひとつ、普段なら選挙に関心のない人も、コロナ対策を講じた上で、投票所に出向いたらいかが。
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