自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

2020年07月

頻発している自治体への爆破予告

横浜市役所が第8代の新庁舎に移転した。その1、2階は商業施設になるそう。珍しい、と思って市役所をネットで調べていたら、全く別のニュースに目が行った。出るわ、出るわ、市役所への爆破予告。

糸魚川市は爆破予告を受け、業務を停止し、臨時閉庁したそうだ。千葉日報は県内自治体に相次ぎ爆破予告が届いていると報じていた。にかほ市、朝来市、諫早市、東大阪市と、なんと全国的な動き。

犯人捕まらないの? と思ったら、関市では市議が爆破予告。「コロナで市民が困ってる」と書いていたそうだが、もちろん逮捕となった。なんでこんな恥ずかしいことしているんだろう。

社会に影響を与える犯罪だからしっかり取り締まってほしいが、この頻発ぶりをみると、社会そのものが歪んでいるように思える。コロナのせいでギスギスしているのだろうか。

役所を困らせなきゃ気が晴れぬというほど、鬱屈しているのか。そんなんでガス抜いてどうするんだ。と思うが、怒ってる当人は社会が悪い、役所がポンコツと決めつけているのだろう。

こういう権力への不満は軽視できない。いずれもっと大きな反政府運動になるかもしれないし、もっと大きな社会の分断につながるかもしれない。トランプ大統領を生んだ米国と同じだ。

官主導の国への不満が積もり積もっているのだとしたら。コロナはそんな不満を誘発している可能性はある。何事も起きずよかった、で済ませてはいけない闇がありそうだ。
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混乱窮める韓国の地方自治

お隣、韓国の地方自治がセクハラに揺れている。ソウル市長がセクハラ告訴を受け自死を選んだとされる。韓国第2の都市釜山の市長もセクハラで辞任したという。来春は両市の補選があるそうだが、与党は対応に苦慮していると報じられている。

日本だと小池知事と松井市長がいなくなったという状態か。それは大変だ。いまのコロナ禍で首長不在となれば、代理の市長も激務であろう。来年まで補選がないという仕組みも仕方ないんだろうか。

韓国の地方自治は日本と似ているそうだが、首長経験者が大統領候補として擬せられることが日本より多く感じる。地方で行政手腕を発揮し、それを土台に国を仕切るということなら、悪いことではない。

しかし、セクハラの横行はいかがなものか。スキャンダルにも備えて、きちんとした形で政策立案力、政治的実行力を兼ね備えてもらわなければ。

日本は自民党という政治システムが国のこと、政策を勉強する場になってきた。地方自治経由国会行きのキャリアはあるが、総理を狙おうという人材はなかなか輩出できていない。

最後が大統領と首相という違いはあるが、地方を経験した人がステップアップしていく政治システムができるといい。いまは地方より国際経験のほうが大事かもしれないが。
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PCR検査、少なければよいのか

秋田魁新報のLINEニュースを見ていたら、「PCR検査、秋田は全国最小」という記述があった。少ないからいいというものではないだろうが、めでたい。

PCRはいまウイルスを持っているかがわかるそうなので、陽性とわかれば隔離し、感染を防ぎやすくなると思われる。

いまは重症患者も少ないから、かかった可能性のある人を明確にし、しっかり隔離する、危うい人もあぶり出すということでよいんじゃないか。

厚労省の都道府県別PCR件数を検索してみた。7月22日更新の資料によると、全国で56万件。東京が14万件で最大、次が大阪、埼玉の5万件。割と少ない。

少ない方は秋田の1000件。千件台は青森、岩手、徳島、佐賀、宮崎。人口に比例するのか。鳥取、島根など2千件台も6県。

この順だと、県の規模で対応しきれないところがあるのではと疑いたくなる。その心配がなく、医師が受けさせたいと考える人が受けていればよいが。

厚労省は当初、PCR希望者が殺到して医療機関や保健所がパンクするのを恐れたと聞く。この数は多いとは言えない水準だろう。

秋田魁新報が書くように、県民の感染防止意識が高く、受ける必要のない人が大半ということならいいのだけど。
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ワーケーション、賛否をうかがいます

質問! あなたはワーケーション、やってみたいと思いますか? こんな世論調査したら、どんな結果が出るか。ツイッターは否が多そうだが、賛という人も結構いる。皆さんのご意見を聞いてみたい。

菅官房長官がワーケーションを進めようと表明したという。バケーションとワークの合体語。それはいいんだけど、県境を越えた移動はやめましょうねと言っている時期に打ち出すのはなんとも。

リゾート地で働こうというワーケーション。できる人はやればいいと思うが、結局お金もかかるし、プールサイドでパソコンみながら休むって、休んでないじゃん。セレブじゃないとできない。

なんか忙しない。休むときは仕事はある程度忘れてリフレッシュしたい。一日遊んだあとのメールチェックはいるが、地方だと通信環境も都市部ほど良くない。テレワークもうまくいかないような。

欧米人のバカンスには合うかもしれない。思い切りWi-Fi整えて、高級食材でおもてなしする。コロナも遮断。インバウンド回復の切り札になればいい。やれるのは沖縄とか北海道などに限られそうだが。

このコロナ禍で推進する政策かなあ。ややチグハグ。少しでもお客さんが来るならいいけれど。おお、自分もやろうとはちょっとこのタイミングだと思えないし、休んだ気にならない。私は否かな。
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中間組織に託された関係人口拡大

北村大臣のアピール力があまりに弱いから、代わりにPRしようと思う。意気込みほどの浸透力はないけど、ユニークな会社がそろっているので、ちょっと応援。

骨太の方針が決まった7月17日、まち・ひと・しごと創生本部からひっそりこんな発表があった。「中間支援組織の提案型モデル事業の採択団体決定」。

関係人口の拡大に向け、間に入る応援組織を国が支援しましょうということのよう。どうせまた電通と作ったところにカネ流すんだろう、と思うなかれ。

5千億円の予算がついているようだが、採択したのは応募71のうち7団体。割とハードルが高い。この顔ぶれが、面白い。

離島百貨店。島根県海士町の元町長が立ち上げた会社で、離島食材を使ったレストランなんかをやってるそう。これだけでお店に行きたくなる。 

熱中学園は大人の学び舎を作り、地域人材の育成に努めているとか。Next Commonsというのも人材育成支援を各地で手掛けているようだ。

ほかは、たたらをまちおこしに利用したシーズ総合政策研究所、女子大生らが空き家再生に取り組む巻組、防災力を高める中越防災安全推進機構、田舎暮らしを探求する日本能率協会総合研究所。

関係人口の拡大というテーマは、地方でだいぶ浸透しているようだ。定住はハードルが高いけど、観光では縁が薄い。時々もしくは頻繁に行き来しましょうというコンセプト。

コロナのせいで関係するのも難しいかもしれないが、コロナゆえに関係しようと思った人も少なくないだろう。こういう組織にあたって、関係を持つきっかけが作れるといい。

しかし、関係人口とか中間組織とか人材育成とか、堅いなあ。なんか、こううまいネーミングがあると、すっとくるんだけど。

電通に聞いてみる? いやいや、7団体のなかにはユニークな社名もある。ここも地域発で考えてもらったほうがいいのではないか。北村大臣、もう少し力いれて説明してほしい。
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NHK記者が暴露した静岡市長の圧力

リニアの記事を探していたら、静岡市長パワハラという文言に目がいった。NHK記者が相手だという。早速、You Tubeの市長記者会見を眺めてみた。You Tubeはすごいな。

7月7日の会見で、NHKみうら記者が自身への市長発言を追及。なんのテーマでやり取りしたのかわからないが、市長は記者に「幹部を知っている。やりたいことができなくなるよ」と言ったという。

発言内容は音声で残っているようだが、そこらへんの事実関係は部外者では判定できない。パワハラは組織内の問題だから、役所とマスコミの関係はパワハラとは別にただされるべきものだと感じる。

みうら記者の発言を聴く限り、パワハラというより報道への圧力だろう。メディアを侮辱している。市長発言で追及の手を緩めてはならないし、屈してはいけない。取材姿勢に問題がなければ、NHKは記者を守るべきだ。

この映像を見る限り、市役所の対応に疑問を感じる。記者の求めにきちんと対応せず、問題を大きくしたのではないか。記者は局長や課長に対応を求めてきたのに、それをスルーしたのではないか。

記者会見という公の場で持ち出される前に善処すべき。しばやまさんとか司会の課長とか、よってたかって質問をやめさせようというのはあり得ない。事前の対応を間違えたのは役所だろう。

結局、守るべき市長にさらに傷をつけた。記者会見で取り上げるべきではないというのはわかるが、こじらせたんだから仕方ない。市長忖度を露呈して、市民はこの映像をどう思うのか。

市長発言が本当だとすれば、あまりにひどいし、その場を取り繕うような謝罪は許されない。市長なんて公人そのもの。公式の発言でなくても、その発言にはすべて責任を持ってしかるべし。

もうひとつパワハラへの理解が足りない。パワハラはされた方の意識を重んじるべきなのに、しばやまさんは「受け止め方は違ってくる」なんて言ってる。パワハラへの無理解を露呈している。

この映像はパワハラ問題を考えるうえでも重要な素材である。いまなおこうやって被害者を追い込む事例があるということだ。各自治体広報が失敗例として目に焼き付けるべき素材だと思う。
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あてどない旅に出たGo Toキャンペーン

鳴り物入りで始まったGo Toキャンペーン。どうやって使えばいいか調べてみた。ひどいな、これ。

観光庁のホームページを読むと、申請書類は6つ必要。しかし、スタートしたのに書類の書式がない!あとでこんなに手続き複雑なのか!と怒る人、続出するでしょう。

支援制度の仕組みはわかったが、泊まったあとで、その業者は対象外ということにならないか。なるかもしれないな。そこもまだ不明。

各県は独自のキャンペーンも展開するよう。全国知事会の調査によると、27は国制度との併用が望ましいとしているが、10は時期をずらす考えという。

宮城県のように国に上乗せして助けてくれればありがたいが、バラバラとなるところは出よう。うちの県は残念、との不平不満も出そう。

こんな見切り発車あるか! 知らないよ、あとで猛反発食らったら。泥縄もいいところ。コロナへの不安も増す中、効果はでるのか。

コロナ対策はとにかくずさん。国の仕事の遅さたるや致命的。言われたとおりやってますと言うのかもしれないが、そこに最大の問題がある。

制度の全容が固まっていないものをやり始めて大丈夫か。時間かかっても辻褄合わせるんだろうが、文句が出たものにだけ対応というのは、いいかげん。

地方経済のためには観光支援が大事だが、時期とやり方は考えないと。夏休みなんてあってなきがごとく。期日にこだわる必要はない。クルクルかわる制度にまたイライラは募る。

都民だから関係ないけどぉー。それじゃあ、だめじゃん。
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今夜は青年会議所の花火を見よう

なんで、こんな休んでんだろう。ふと、疑問に思い調べたら、五輪開会式にあわせた休みだったんだと。海の日と体育の日と土日。あー、謎の4連休、そういうことか。

しかし、五輪は予定通りできるのか。世界からアスリートが来ないんじゃやっても仕方がない。日本だけ力んでみても、安全ではないんなら、開催することで評判を落とす。

無理はだめだ。総理が絶対やるなんて軽々しく言うのはどうなんだろう。むしろ、競技者と観戦者の安全確保が最優先、やれるなら最善を尽くす、というほうが、よほど世界から信頼される。

本来ならきょう24日が開会式。ネットを眺めていたら、全国あちこちで花火が打ち上がるらしい。お。これは日本青年会議所のしかけだという。金曜夜8時といえば、新日本プロレスだが、あしたは花火。

青年会議所の呼びかけがふるっている。「あたらしい日本をはじめよう」。新しい暮らし方、働き方、学び方、買い方、遊び方。なんでもいい、新しい自分をはじめよう、と。花火みて覚醒せよ。
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夏の霞が関人事、波風立たず

夏の霞が関人事異動があらかた終わった。今年は政権と官僚の距離感が問われ、注目度が高かったが、順当の一語に尽きる。官邸が横やりを入れなかったということになるのか。

財務省は森友答弁とコロナ予算で有名になった太田氏が主計局長から昇格。世の批判と人選は関係ないので、まさに順当。矢野氏の主計局長は異例な配置だが、ちゃんと同期の可部国税庁長官も残した。

次官が交代したのは、防衛、農水、国交、環境、復興。どれも順当で話題性はない。外務、経産、総務、厚労、文科、内閣府と揃って留任。吹いた風は穏やか。法務省は検察に激震も次官続投。

おっと思ったのは総務と文科。初の女性総務次官かと思われた山田総審が退任。郵政の次官候補は政策通とされる谷脇氏に落ち着いたようだ。文科はノンキャリ初の次官級幹部が誕生した。

こうしてみると、今年は大臣と役所の意向がそのまま反映されたと見える。財務省には森友の影がちらつくけれど。安倍政権は末期のゴタゴタを避け、安定した布陣で霞が関を束ねようということか。

安倍政権は親官邸官僚の存在がクローズアップされる。首相周辺での頑張りを異例の起用で報いる。順当な人事もよくないが、あまりに腹心重用が目立つのもどうか。官僚の批判精神がなくなる。

ひいては全体的なやる気の低下につながり、上から言われたことだけやろうという停滞を生む。パワハラ組織にありがちな末路を国はたどっている。トップのお気に入りになるかが勝負の分かれ目になる。

緩んだ空気は不祥事につながる。たるんでると怒りたくなる案件が多すぎる。次官にたどり着いた人はおめでたいが、天下りや甘い蜜ばかり考えず、官僚としていい仕事をして卒業してもらいたい。
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読書感想文「ドキュメント豪雨災害」

今年も熊本などで大水害が発生した。年々被害地域が増えているような感じがする。そこで岩波新書の「ドキュメント豪雨災害」(稲泉連著)を手にとった。被災地はどういうことになっているのか。

この本では、大雨の降った日に被災地の人々はどういう目にあうのかが克明に描かれる。十津川村と那智勝浦町をルポし、人々があっという間に、猛スピードで死にかける姿を切り取っている。

「一向に降り止まない」という雨の凄まじさが印象に残る。先も見えない雨は確かに恐ろしい。大量に降れば、それだけでものすごい重みを持つ。そして川。信じられないほどの速度になるという。

情報が行き届かず役場不信を持ったり、役場も想定外の事態に右往左往したり、行政の現場を預かる人たちの苦悩もしっかり描き出した。役場には最低ひとりの防災官配置をとの提言は重要だ。

もう一つ、東京のゼロメートル地帯の危うさも取り上げている。愚かな人間が地下水を吸い上げすぎたことが地盤沈下を招き、被害を大きくする恐れありと説く。東京の強化はもっと急がないと。

なんにせよ、こうした被害が起きたら、周辺住民が協力しあい、日常を取り戻すほかないということがよくわかる。そのコミュニティーの喪失が心配だが、有事となればやるしかない。

6年も前の本だが、示唆に富む。時々「組長」という言葉が出てくるが、これは「首長」の間違い? 災害時、ヤクザさんの献身も話題になるが、ここはたぶん自治体リーダーのほうだと思わるる。
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