自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

2020年10月

印象操作すら疑われる大阪市財政局

室町幕府役人の専横を描くNHK大河ドラマ「麒麟がくる」。片岡鶴太郎のイヤミな演技が話題だが、イヤミっぽくいうと、室町時代の悪役を大阪市も引き継いでいるかに見える。

大阪都構想は投票直前になって、しょうもないいざこざが起きている。大阪市の行政コスト試算問題である。こんなタイミングで出す話なのか。

市を分割すると基準財政需要額が 218億円増えるという。市の財政局が算出したものだそうだが、明らかに市廃止をけん制する材料である。

毎日新聞が最初に報じ、維新が猛反発。市財政局長は市長に説明したうえで「捏造」であることを認め、そして記者会見で陳謝までした。

一定の条件を置いての試算とも言えないようだ。意図的な作成を疑われる。水を差すどころか、賛成派が不利になる印象操作と言われても仕方あるまい。

維新は反対派を根こそぎ潰しにかかっていて、ちょっと眉を顰めるところもあるが、こんな急ごしらえの試算では怒るのも無理はない。

毎日新聞も怒っている。ただ偏向報道だったとまでは思わないが、投票直前であり、慎重に賛否の材料を示すほうがよかったのではないか。

それにしても、こんなレベルで争っていては地方行財政の歴史的な改革にはたどり着かないのではないか。ちょっと暗然とした気分になる。
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あれ、選挙で地方は盛り上がってる?

10月18日、けっこう、いろんなところで選挙があったんですなあ。結果を報じるニュースを見ていて、ちょっと手が止まった。あれ、投票率高くない。

いくつか抜き出して見よう。

釧路市長選  43.66(+6.63)
歌志内市長選 75.95(+0.88)
岡崎市長選  57.25(+2.55)
飯田市長選  64.17(+12.14)
野洲市長選  51.92(+1.91)
安来市長選  67.12(+9.97)

前回より率が下がったところももちろんあるが、なんとなく上がった地域が多い。コロナで選挙行くのもイヤと言う声があったように記憶するが。

ニュースを見ていると、候補者がちゃんと戦っている。与党対共産という構図で、一応選挙戦にはなりましたというのは減った印象。

首長になる可能性のある人、それなりに支持者を持つ人が選挙に臨んでいるなら、地元の将来で激論しているなら、その地域、捨てたもんじゃない。

2つか3つに割れて対立せず、選挙後はノーサイド。是々非々でしっかり議論。そこまでできたら、日本の民度、さすがに高いですな、となる。

もしかしたら、選挙、盛り上がってる、のか?翌週25日の富山県知事選も急上昇した。無風の岡山県知事選もあったが。

いずれにしろ注目度は高い。閉塞感ゆえか、選挙くらいしか娯楽がないからか。コロナを転機に無投票白紙委任が減るならいいですね。
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大阪都、賛否拮抗はあまりよくない

大阪都構想の住民投票が刻一刻と近づいている。なかなか関西の外にいると、熱が伝わってこないが、投票日を楽しみに待ちたい。

さて、新聞各紙の世論調査をみると、賛否が拮抗している。読売は賛成が多く、産経は反対が多い。が、いずれも僅差。うーむ、世論は割れている。

住民投票は白黒つけるということではいいのかもしれないが、あまりに拮抗すると、逆に良くないのではと思う。単なる分断になる。

賛成多数でも反対に配慮した姿勢が必要。反対多数でもまるっきり構想消滅とはいかないのではないだろうか。

何らかの基準を設けてもよかったのかもしれない。7割とらないと結果で一方的に縛らないとか。いつまでたっても白黒つかないかもしれないが。

前回は反対50.38%、賛成49.62%。その差、約1万票。結局、今回も同じような結果になるのではないか。それだと3度目の正直という話にも、、、

ここへきて報道は、反対派の巻き返しに注目しているよう。大阪市廃止が割と浸透してきた。賛成派は逃げ切れるか。
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クマと共存共栄する長期戦略を

クマの被害が全国に広がっているそうだ。日曜夜のNHKニュース7でも取り上げていた。少しクマの生息について学んでみたい。

ネットを検索したら、環境省が2010年に作った「クマに注意!」なるパンフレットを発見。これで十分。非常にわかりやすくまとめてある。

日本には北海道にヒグマ、本州と四国にツキノワグマがいる。東北や中部の6割、関東、近畿、中国の3割に生息しているという。そうなんだ!

九州はいないそうだが、いかに日本人とクマが共存しているかがわかる。クマはフンで植物の繁殖を助け、昔の人の貴重な食料でもあった。

ほぼ肉食でなく、植物を好んで食べる。だから冬眠前のどんぐりが不作だと人里に姿を現す。まさに今年がそう。確かにあまりどんぐりを見ない。

NHKの26日の報道によると、政府も緊急会議を開いたそう。今年度はこの5年で最多となる出没情報が寄せられ、秋田と新潟では死者が出た。

コロナで人間も痛んでいるが、生態系の崩れにクマも困り果てているのだろう。危ないとアラートを出すだけでは一過性の取り組みに終わる。

棲み分けるには中長期的な取り組みが求められる。里山整備とか山林振興とか、農水省と環境省が自治体と協働する必要があるのではないか。

クマのためになるなら、それはヒトのためにもなる。そんな精神で丁寧に対応すべきときだとおもわれる。
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異例ずくめだった富山県知事選

密かに注目していた富山県知事選は、新人の新田氏が現職5選を阻み、初当選を果たした。姉は前北海道知事の高橋はるみ参院議員。姉弟知事の誕生だ。

51年ぶりの保守分裂選挙だったという。これが話題になるほど、自民党の強い地盤。攻めるも自民、守るも自民。要は保守王国内の権力闘争である。

新田氏はガス会社の元社長。富山の同友会代表幹事も務めており、いわば経済界から県政にNOを突きつけた形。かなり異例だろう。

驚くべきは投票率。60%というとさほど高く感じないが、前回より25ポイントアップというのは伸びすぎ。いかに県民の関心を高めたかということだ。

これまでは自民対共産の争いで、現職の石井氏も無風選挙しかやっていない。高齢多選への倦みには抗えなかったか。

これから全国で高い投票率を叩き出すか。そうは言えないだろう。ひとえに構図次第。同日投開票の岡山県知事選は過去最低投票率だったと聞く。

一方、山形や千葉など自民が比較的強い地域は波乱含み。3選ぐらいまでは容認されてもその先は茨の道という空気も出てきた。

コップの中の争いになって、ようやく投票率が上がるというのは情けない。政治家は負けないことを考え、有権者もそれを是認し、日本の選挙はだめになった。
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池田市長、サウナとは聞いて呆れる

あいた口がふさがらない。池田市長が庁舎に家庭用サウナを持ち込み、ベッドやらフィットネス自転車やら私物を置いていたことが明るみに出た。

市役所で生活してんの?市役所はこの実態をなぜ放置したのか。生活費まで面倒見る必要があるのだろうか。おかしいと思わなかった?言えなかった?

維新系の首長だそう。大阪特別区にはこんな首長を置かないでほしい。スポーツマンを標榜してインナーマッスルがどうとか。情けない話である。

一つ示唆があるとすればベッド。コロナや災害対応では首長も役所缶詰になる。睡眠とか首長の基礎的な体調管理は役所が目配りすべきだ。

早く引き揚げてもらうとか、ホテルを借りるとか、説明が付けば休むことも仕事のうちに入れないといけない。私物持ち込みはだめだが。

兵庫県知事は高級車開き直りで絶賛炎上中。関西の首長は公金を扱っているという意識が乏しいのではないか。特権意識がありそう。切ない話である。
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読書感想文「土偶のリアル」

俳優のムロツヨシが数年前、自分が大河ドラマの主演をやるなら縄文時代で、と言っていたという。新聞で吉田鋼太郎氏がそう語って笑っていた。

誰が主役?土偶?と思ったものだが、そんな関心から興味を惹かれて手にとったのがこの本。「土偶のリアル」。著者は土偶に心を鷲掴みにされた女性。

東北好きの私としては、縄文時代というと青森のイメージが濃い。しかし、この本を読むと、縄文文化というのはかなり広範囲にわたったことがわかる。

一番良かったのは八戸の合掌土偶。デザインがいい。祈りを捧げているのではなく出産シーンの再現という説も。へえー。

大事なのは、おらが町の土偶を大切にする姿勢。変に飾り立てず、ゆっくり鑑賞し、その土地の歴史を味わえる展示をしてもらいたい。

考古学も地域振興には重要。遺跡見たさに人が殺到することもある。それには土地の人が自分たちの土偶に愛着を持つべきだろう。

しかし、なんのために作ったのか、どうやって使ったのかもわからない土偶。神秘。人々は他地域と交流して、モノをやり取りしていたとか。へぇー。

最もよく知られた遮光式は縄文後期にようやく出てくる。これだけ手の込んだ文化を作りながら、弥生時代はあっさりした作風に。その間、何があった?

やはり、一回大河ドラマで見てみたい気がしてきた。首長の苦悩、他地域との交流、動物との共存共栄。忘れている日本人の源流、良さを描けそうだ。
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奇跡と思える女川原発再稼働

女川原発2号機が再稼働に向けて前進した。宮城県議会が同意に回り、知事も首長の意見を聞いた上で同意の判断を下すことにしているという。

あの地震と津波に耐えきった原発だから、再稼働してもよさそうだが、あの被災地の原発が動き出すということ自体が驚きだ。

何より地元の再稼働を待つ空気がすごい。町経済を動かしていくには不可欠ということなんだろう。寿都と置かれた状況は同じだ。

規制委の厳しい基準もクリアして、実際に稼働できたら、日本の原発への信頼性も高まる。東北電力にかかる責任は極めて重い。

東電が木で鼻をくくるような態度に終始した9年前、東北電は丁寧に説明していた印象がある。粘り強い東北人らしさなのかと思ったものだ。

原発に頼らないで済むならそれに越したことはない。だが、今はある程度はやるしかない。絞り込んだ原発を安全確実に動かす。

国も事業者、地元に預けっぱなしではだめだ。あの反省にたつなら、しっかりかかわる姿勢をみせろ。女川稼働の責任を共有せよ。誠意を示せ。

イチエフは映画にもなったが、実は女川の奮闘こそドラマだと思う。安全にやりきったんだから。東北の底力であったろう。

震災復興をも印象づけられる女川再稼働。東北にだけ責任を負わせるのでなく、日本全体で見守るべき問題である。
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緊急提言)地方議会居眠り撲滅案

地方議員の議場での居眠りがまた問題視されている。確かにいくつか映像をみるとひどい。地方議員なんて不要。そう思いたくなる。

いびき問題のとばっちりでなぜか議長に叱責されたという安芸高田市長が「眠たくならない答弁をしないと」と言っていた。

映画「はりぼて」では、質問もしないのにドンとして振る舞う議員が登場していた。これではだめだ。どうすれば居眠りのない真剣な討議になるか。

一生懸命、改革案を考えてみた。

改革案①議員に質問を義務化する
会派別にローテーションを作らせ、本会議の期間中に必ず質問をするように仕向ける。こういう強制はよくない。が、野放しにしていると、議員たちは確実にハタラカナイ。質問に立ちたがる人を揶揄する空気さえある。これでは地方議会に緊張感は生まれない。年間の最低回数を作るのも手だ。きちんとした答弁を回数こなせば、手当を出してもよい。

改革案②自治体側の答弁を変える
個人的には自治体の答弁にも問題があると思っている。当たり障りのない答弁に終始していないか。議員だけ責められるのは酷な面もある。手応えのない返しばかりしていたら、そりゃ聞いている方も寝るわ。同じテーマを同じ文言でかわしたり。局長・部長級には少し自由度を持たせ、審議する姿勢を持ってほしい。局長らの不備を首脳が補えばいい。

改革案③クエスチョンタイムを入れる
首長と会派のトップが直接やり合う場面を作ったらどうか。国会ではうまく機能したためしが少ないが、丁々発止できれば、審議への注目度は増す。地元テレビも取り上げやすくなる。首長も議会対策に本気になる。

改革案④本会議映像を議会HPで動画配信する
居眠りはいくら言い訳しても、映像をみたら、人はコイツ寝てると思う。言い訳を許さないため、動画で配信してしまう。つまらないやり取りもなくなるかもしれない。個人に罰則なんか作るよりよほど映像にはインパクトがある。

改革案⑤オンライン議会を導入する
ズームとかオンライン会議を取り入れる民間企業は多い。これを議会でも使う。そして映像を必ずオンにする。そうすると、出席している議員の顔が映り、どんな顔で話を聞いているかがわかる。鼻ほじったり、あらぬ方をみていたりすると、ばれる。席外しもばれる。万一寝てれば、みんなでコメント入れて注意する。リモートワーク対応ではなく、居眠り撲滅のために使う。

改革案⑥議員席を電気椅子にする
昔は学校の授業で寝ると、先生はチョークを投げていた。いままだやってんのかな。議場の椅子は寝ると電気が流れる仕組みにする。議会事務局に居眠り審査官を置き、その人が居眠りと判定したらボタンを押す。電気が流れる。居眠り審査官も寝てたらセーフ。

改革案⑦臨席に市民を座らせる
市民に開かれた議会にするため、議員の隣には公募で市民が座れるようにする。若い女性だったり、真面目な学生だったり。緊張して議員は寝ている場合ではなくなるだろう。そんなお目付け役をつけないと起きてられないというのは、もう病気なのかもしれない。

改革案⑧コメンテーターを指名する
議論が盛り上がればよいのだから、当日の出席者の中から、くじ引きでコメンテーターを選ぶ。その人は役所と議員の質疑を聞いて、課題解決に向けたコメントをしなければならないことにする。大学のゼミみたいなものだ。

色々考えたが、議員一人ひとりの自覚がなければ、結局は何をやっても無駄かな、と思い始めている。やっぱり寝る議員はだめだな。
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人口減地域が踏ん張った妊娠届け出

今年度、妊娠の届け出が減っているそうである。つまりは出生数の増加も見込めないことになる。コロナの影響がマイナスに働いているのだろう。

外出自粛で妊娠は増えると見込まれていたように思うが、あまり届け出がないところをみると、密を避けた夫婦が多かったのかもしれない。

都道府県別にあえていい数字をみよう。5月は前年同月比か全都道府県でマイナスという厳しさだが、マイナス幅が小さいのは秋田の3.2、島根の5.4。

6月は8県がプラス。青森、宮城、秋田、新潟、鳥取、島根、広島、沖縄。うーむ。沖縄はやはり子供を増やそうという意欲があるなあ。

7月は岩手と沖縄がプラス、鳥取、徳島が横ばい。増減率でみると、人口減地域のほうが健闘しているようにみえる。数は少ないけど。

とりわけ秋田や鳥取にコロナ禍でも子供を絶やすまいという空気があることは頼もしく感じられる。東京の減りが大きいから深刻ではあるが。

親も自分の命を守らざるを得ず、子づくりも安心してできなかったろう。平和で経済が安定してこないと家族拡大戦略はうまくいかない。
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