自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

2021年02月

男性の不甲斐なさ突いた横浜市長

カジノや体調不良に注目が集まる横浜市長だが、2月16日の記者会見では女性蔑視問題について語った。インターネット中継を覗いてみた。

マスコミ報道では「我慢…苦しみ続けてきた」「日本は変わらない」といったあたりが切り取られていた。森氏に批判をかぶせるよう。女性差別を嘆いたような扱いだった。

だが、中継をみると、もっと深い内容だった。おっと思ったのは、自身はどんどん発言するのはどうかなと思い、いいのかと思いつつも、言いたいことを抑えてきたという述懐。

林市長は組織の中で言いたいことを言わない、我慢することでうまくやってきたという。そういうクセがついたそうだ。ほかの男性に同調し、おとなしくやってきたということだろう。

そこではっとした。女がうるさいんじゃなくて、男が静かなほうが問題なんだ。だからわきまえない女が目立ってしまうのだ。実はそこにこそ、日本の組織の問題があるのだ。

わきまえるということは、忍耐・我慢で上司に従うということ。そう考えると、森氏の指摘は世の男性の不甲斐なさを突いたものだったと気づく。森氏を立てながら、林市長はそこをあぶり出した。

女でも男でも、うまくやる人は逆らわない、おとなしい人。そんな人ばかりだったら、組織が大きく変わることはないだろう。上司の顔色ばかりうかがっている組織だから。

林市長の会見は、図らずも出しゃばる女性ではなく、出しゃばらない男性の存在に焦点を当てたと思う。実はそこを変えるほうが難しいのではないか。

もう一つ、林市長は中間管理職までは男女共同参画が実現しているが、意思決定への女性の関与はまだまだと指摘した。男社長は権限を振るいたいから、イエスマンばかり揃えるんだな。

女性の社会進出はやはり進めたほうがいい。女性が増えれば、忖度当たり前の組織に風穴をあける。そこに気づいて、行動を変える男性が増えれば、女性ももっと働きやすくなる。
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日常茶飯事となった地方の官製談合

官製談合が依然なくならない。むしろ最近また増えていないか。地域経済の苦境が自治体、土建業者をして談合に走らせているのか。

会津美里町は町長が入札価格漏えいの疑いで逮捕された。日南市は副市長が、南丹市と四国中央市はふたりの職員が逮捕された。

まだある。若狭町、宇治田原町、沼田市等々。この半年ほど、ネットニュースどんどん出てくる。西目屋村は村長が4回も逮捕されたと報じられている。

令和2年版警察白書から、談合と競争妨害の検挙数を拾った。驚くべきことに令和元年は20件とここ10年で最多。4年連続の増加である。

公共事業が増えているのだろうか。公共事業に頼らなければならないほど地域経済は厳しくなっているのか。コロナで苦境が深まっているのか。

かつて職員の情報漏えいは入札不調の回避のためという話をきいたこともあるが、そのせいか。うまい汁とも思えないが。モラルがどんどん落ちている。

多くの自治体と土建業者は適切に対応しているのだろうが、こうも逮捕が続くと、全国で日常茶飯事になっているのではと疑いたくなる。

入札、機能していないんじゃないか。いくら透明にしても、持ちかける人がおり、応じる人がいればなくならない。

最初から全部オープンにして、手を挙げた業者のくじ引きで決める。そのぐらいしないと根絶は無理。できないなら都道府県で一元管理するしかない。

小さい自治体は狙われやすいし、そこが権力の源泉になっている。公共工事の主導権を取り上げるしか手はないんじゃないか。
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区立美術館は都内にいくつあるでしょう?

芸術の冬。1月は2つの美術館に行った。ひとつは松濤美術館で彫刻家舟越桂氏の展覧会を拝見。もう一つは長谷川町子美術館。

実は松濤美術館が渋谷区立であることを初めて知った。展示もすごく感じるものがあったが、公立という事実にびっくり。ええ企画展でした。

そうか、都内にはいくつ区立美術館あるんだ? 豊島区のHPによると、10区。えっ、それしかないんだ。意外な少なさ。

板橋、渋谷(松濤)、練馬、世田谷、台東(朝倉彫塑館)、品川(0美術館)、目黒、大田(龍子記念館)、豊島(熊谷守一)、墨田(すみだ北斎)

なかなか公立でやっていくのは難しいのだろう。展示品を集めるのにお金かかるし、企画立案する学芸員の確保も至難であろう。

このなかでは世田谷美術館しか行ったことがなかったが、これはかなりいい美術館。ここまでの水準を保つのは大変だろう。

大田区は勝海舟や大森海苔の記念館があり、これは行ったことがある。郷土資料館になるともっと多そうだが、美術館の運営はそう簡単ではないだろう。

でも、ひとつあると、地域の子どもたちのためにもなりそう。入館料も安いから、高齢者らリピーターも作りやすそうだ。

宮城では昨年、県立美術館の移転案が浮上。建物の文化的な価値もあるため、県民から反対論が巻き起こり、結局、現地改修となった。

ここは何度か行ったが、住民に親しまれた存在だからこそ、そのままにという要望が多かったのだろう。地域に根付く理想的な美術館である。

意外に住民の心のシンボルだったりする。気安く行けて、かつその静謐さに心が落ち着く。松濤美術館で自治体の文化行政の重みを感じた。
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総務省接待問題、悪いのは誰?

総務省が接待問題で幹部職員の処分を発表した。これまでの慣例に照らし、即座に対応したということだろう。綱紀粛正に努めてほしい。

にしてもひどい。首相長男のお誘いと聞き、喜んで参加したのだろう。こんなの断る人いない。オレも私も更に偉くなれると思ったはずだ。脇甘すぎ。

本来なら旧郵政トップが率先して、「こういう接待はよくない。みんな、やめよう」と言うべき。みんなで行こう、なんて、倫理観ゼロだ。

実は接待馴れしてるんじゃないか。利害関係者に近いという判断も働かないほど麻痺してるのでは。毎日多くの会社に接待されているんではないか。

だけど。個人的にはあまり官僚を責める気にはならない。誰が悪いって、東北新社でしょ。「菅」という看板を前面に出しての営業。息子も情けない。

国家公務員の出世志向につけ込んで、自社に有利な環境を作ろうとする。そんな競争度外視の姿勢が国政を混乱させた。お詫びで済む問題だろうか。

そして最も悪いのは首相である。官僚が長男を別人格と見るはずがない。権力者によく思われようとするのは当たり前。身内贔屓に巻き込んだのだ。

李下に冠を正さず。権力者は自らを厳しく律しないといけない。ファミリーで甘い汁吸ってどうするのか。結局前首相と同じメンタリティー。がっかり。

首相の威光を笠に着ての接待攻勢。それに踊らされる官僚。前代未聞の低レベル。この人たちは誰のため、なんのために働いているのだろう。
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福岡県知事、病気治療のため辞職

福岡県知事が原発性肺腺がんの治療のため、辞職する意向を固めた。昨年末から不調が続き、自ら決断したもようだ。

コロナ禍の難局、予算審議前。知事も県民もここでの県政空白は避けたいところであったろう。しかし、病気とあってはやむなし。快癒を祈りたい。

今回は入院されてから辞職までの判断が早かった。影響を最小限に食い止めた。ただ不測の知事交代は県職員に気の毒なところもある。

病気退任といえば、安倍首相。知事では翁長沖縄県知事が治療中、復帰叶わず死去した。清瀬市副市長は休むと連絡した後、急逝された。

トップ級の交代は少なからず混乱する。政治である以上、選挙で体制の変化が生じることも想定せざるを得ない。新体制がうまくいくかは未知数だ。

福岡県知事選も思わぬ顔ぶれでの戦いになるかもしれない。選挙までおよそ50日。コロナの局面ではやはり県政にとって長い空白といえる。
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松岡茉優さんに託す福島の風化阻止

NHKのサイトを見ていたら、福島県が「ふくしま知らなかった大使」として何のゆかりもない女優・松岡茉優さんを任命したとのこと。

なんと逆転の発想。さすが箭内道彦ディレクター。風化阻止へ妙手ですな。世界初だろうと宣う。「誤解を理解に変えて」と韻も踏まれる。

その松岡さん、ホントに福島知らない。You Tubeで任命式篇とテスト篇が見られる。テストは10点中6点。当たったのもあてずっぽうとか。

JR東のキャンペーン「行くぜ東北」に出てたんだから、もうちょい正解してほしかったところですな。知事は伸びしろがあると期待していた。

これからオンライン視察を敢行するそうで、松岡茉優見たさの人を含め、多くの人の目に触れることを期待。原発も取り上げてほしい。

ふつう大使はゆかりのある人を起用するが、確かに縁のない人のほうが関係人口を増やせそう。タレントの仕事場も出身地に限らず増えていくかも。

松岡茉優さんがどれだけ浸透するか。県外でもその存在を知られないと成功とは言えない。県外、国外でも活躍してほしい。
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マンホールと呼べなくなるの?

新宿東急ハンズで「マンホールフェス2021」が絶賛開催中。地面にも人を吸い寄せる地域活性化のネタはある。行ってみた。笑えた。

キーホルダーやらコースターやらグッズが満載。どれも彩り豊かで郷土色にあふれる。馴染みあるマンホールならキーホルダー、ゼヒほしいところ。

東京都は真っ黒でそのもの。神田明神か青森市ねぷたか姫路城かと思いつつ、惹かれたのは富士山。富士市は「おすい」という文字まで再現!

悩み抜いて、御殿場市をチョイス。富士山、フジザクラにSL。綺麗すぎたかな。おすい、と書いてあるほうがリアルでよかったかも。

以前、都心のマンホールにはゴキやネズミが潜んでいると報じられ、近づくのも嫌だったが、タモリ倶楽部などでイメージが変わった。

足元に気を遣うって、かなりオシャレ。もうすでにご当地マンホールはブームだが、郷土愛も育めそうだ。さらなる拡大に期待。

ちなみに下水や暗渠を点検する人の入口がマンホール。この「マン」が性差別的との意見もあるという。なるほど。メンテホールにしますか。

ハンズでは全国統一観光スポットカード「ロゲットカード」なるものの存在も知った。集めだしたらそろえたくなっちゃうな、気をつけないと。

もう一つ、日曜で終了らしいが、縄文ドキドキ会のイベントも開催していた。割とリアルなグッズが売られていた。広まるといいですね。
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インクルーシブ遊具を見学しに行った

神奈川新聞の報道によると、平塚市がインクルーシブ遊具を設置した公園を造るという。なにそれ?実は昨年春、砧公園に全国初めて設置されたとか。

砧公園は近いから行ってみよう。
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これは東京都が設置したという。ことさら「インクルーシブでっせ!」などと大書しておらず、さりげなく配置されているのがいい。

遊具のスロープは緩やかで、確かに車イスでも上がれそう。ブランコもいすが大きい。地面のクッション性も安全そうだ。

かつて公園といえば、ジャングルジムとすべり台に登り棒、雲梯が定番。あと砂場。それはそれでよいが、全国どこも同じなのがつまらない。

自治体は安全優先で考えるから、公園は金太郎飴になりがち。少子高齢化、LGBTフレンドリーが浸透してようやく変化してきたようだ。

こういう特色のある遊具はいい。わざわざ行きたくなる。子どもたちは走り回っていたから、インクルーシブ遊具も運動量は変わらないのでは。

どうせ造るなら、ほかにも意図的に多様な遊具をそろえたい。高齢者のトレーニング器具はもうあるが、孤独な大人が吐息をつけるブランコとか、犬と飼い主が一緒に飛ぶハードルとか。

ちなみにインクルーシブ。私も中学生時代、障害のある同級生と一緒のクラスで学んだことがある。付き添いの先生がいないと何かと大変だったが、共に学ぶのが難しいわけでもなかった。

インクルーシブ。何でも包み込む、といっても言うは易し。でも、接点や機会すらないと、何にも進まない。多様な公園で理解が進むといいですね。

女トリオの東京五輪

雨降って地固まるとなるか。五輪は組織委会長に橋本五輪相が就き、後任に経験者の丸川氏が入った。五輪セイコーにむけ丸くわ収まったか。お粗末。

因縁の3人だろうが、決まったからにはこの3人で見事にやり遂げてもらいたい。「日本の3女性が五輪を見事に仕切った」と海外で報道されてほしい。

日本の女性も注視し、3人を叱咤すべき。いま世界中から日本の女性の資質に注目が集まっている。このトリオが失敗すれば、日本女性も失墜する。

開催するなら成功へ。やらないなら納得感ある形で撤退。きちんとやり遂げて見せれば、日本女性の地位は向上する。そのぐらい重い任務だ。

早速小池知事、橋本氏をアイアン・レディと持ち上げ、自転車もスケートも最後の一周が大変と話しかけた。一枚も二枚も上手。

「(東京都を)お支えしたい」と話す丸川大臣もここでいい仕事ができるかは、自身のこれからにも大きく影響するだろう。

誰と誰が仲が悪くてとか、首相のいいなりとかどうでもいい。ちゃんとやってくれ。仕事してくれ。国民が望んでいるのはそれだけ。世界に恥晒すな。

女性3人で挑む東京五輪。いいじゃないですか。おっさんにはできない形でやって見せてください。つまらない意地の張り合いしてる場合じゃないヨ。
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島根の乱にがっかりする

日刊スポーツは「島根のRUN」ときた。見出し、うまいもんだ。言うまでもなく知事の聖火リレー辞退発言に絡めた報道。乱ですな。

早速竹下議員が「注意する」と上から目線のご発言。そりが合わないのだろうが、ネットは賛成派で埋まっているから、また自民党は嫌われそう。

知事はろくにコロナ対策も取らないで、何が五輪だ!というところだろう。発言内容を見る限り、心情は理解できるし、正しい問題提起と思う。

国策への反旗も問題ない。東京都の対策の不備を指摘した点もよく言ったと思う。五輪は不安だらけだ。県民の安心のためにも必要な提起といえる。

が、大人のやり方だろうか。走る人たちの気持ちはどうなるのだろう。やめるというだけでは国や都の姿勢は変わらないだろう。むしろ硬化させた。

打ち出し方があるのではないか。県民を驚かせ、国民の眉を顰めさせ、賛成派と反対派の分断を煽っては、正しい意見表明とは言えないと思う。

知事発言も政治の一部だ。支援費少ない問題と絡めた政治利用と言われ、知事は反論したが、では持論を述べただけだったというのか。

自身の発言の背景には何らかの思惑があったはずであり、訴えるべきものがあったはず。それがないなら単なる感想。

自分の発言で国をどう動かすか。影響力も踏まえて発言しないと、政治家の問題発言にしかならない。動かすための発言にしないと。リレーは関係ない。

「リレー取りやめ辞さず」ではなく、「国と東京都のコロナ対策に問題あり。地方は不安だ」と言わなければいけなかった。それでも拍手喝采だった。

地方は黙ってついてこいと言わんばかりの政府・自民党の態度、これまた嘆かわしい。低姿勢に応じれば、国民の支持も得られたのに。また好機逸す。

とにかく五輪はぐっちゃぐちゃ。森氏発言から一連の人事も含め、国民の心は随分離れた。一部関係者のみのお祭りになった。嘆かわしいことだ。
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