自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

2021年04月

涙は男の武器

聖火リレーを中止した愛媛県の聖火到着式で、中村知事が男泣きした。リレーを中止にして申し訳ないと。映像をみると、嗚咽を漏らしてという感じだ。

コロナ禍で日々地方自治体も難しい判断を迫られている。愛媛のリレー中止は全国初。責任感、職責の重さが泣かせたのであろう。

涙は女の武器、なんてことは古来言われていることではあるが、女だって簡単に泣かない昨今。激情家に見えない知事の嗚咽は県民にも響くだろう。

コロナでどこの知事も勇ましいし、記者会見ではむしろアドレナリンを放出しているような感じがするので、あまり泣くというシーンはない。

テレビ出演喜んで、とばかりにお話は淀みない。検索すると、高知県知事が「帰省はやめて」と感極まっていたが、ほかに泣くシーンはないようだ。

「度重なる緊急事態宣言、誠に申し訳ない」と言って、泣く知事がいてもよさそうだが、そこは私のせいじゃないということだろうか。

「地方・号泣」で検索すると、いまだにあの兵庫県議の件が引っかかる。困ったものだ。冷静沈着であるべき自治体関係者では例がないことなのだろう。

スポーツ選手だと、悔し涙がその後の競技人生に生きてくる。メジャー初Vの松山選手もそうだったろう。

ぜひ首長も公務員も悔し涙を流すほどの苦しい判断に直面し、結果責任を負ってほしい。その量が公務員を鍛える。今後の自治の活性化につながる。泣いてばかりではだめだろうけど。
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ワクチン接種、一人ずつ冷静に

さて、ワクチンである。やはり自治体は混乱している。予約がとれない、電話がつながらない、ワクチンが到着しない、国の縦割りが強い、、、

今頃になって総務省が自治体支援部隊を作るとか。なんだかチグハグ。河野大臣、何やっとんねん。この1週間の河野大臣の発言を拾ってみた。

あれれ。意外に大丈夫そう。河野大臣、メディアの批判的な質問をきれいに打ち返す。大臣発言をもとに、今の政府の考えを整理し直すと以下のようになるかな、と。私の勝手なまとめです。

▼ワクチン足りてる?
連休明けに配るめどはついた。4月は自治体にトライし、大丈夫か確認してもらう時期。確かめながら、ということで、あえてゆっくりスタート。

▼予約は混乱した?
コールセンターがパンクしないような出し方はあったかも。

▼廃棄した自治体もあった?
自治体が平等を重んじすぎ。若い人でも名前を記録しておけば、先に打ってよし。ムダにはするな。

▼6月末に高齢者おわる?
首相は7月末がメドという。量は確保。1日でも早く終われるように自治体を後押し。変異株も広がっており、急ぎたい。

▼打ち手は足りてる?
お医者さんに協力をお願いするしかない。英国みたいに誰でも打てますとはしない。

▼世界に遅れてる?
確かに3ヶ月遅れ。日本は患者数が少なく治験もできなかった。米国のスタートに比べ2ヶ月遅れだが、少しは挽回。

大臣の会見記やメディアでの発言などを見る限り、焦らなくても良さそう。医師確保とか課題はあるが、国民も冷静に行こうということだろう。

想定どおり接種が進めば、河野大臣よくやったとなるのか。河野大臣の所管では辻褄があっていても、厚労省や総務省と歩調はあってるかどうか。

いずれにしろ、高齢者3600万人はよくっても、そこから先はまだまだ時間がかかる。年内に全員には回らないんだろう。五輪はどうなることやら。

国や大臣の発言に耳を傾け、国民自身も冷静に判断する。自治体の不備があれば、丁寧に問題点を指摘する。ということだろう。
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大都市3大決戦、不毛な応酬

期せずして3大都市圏で、政治家同士の空中戦が勃発した。なんというか、あまりにバカバカしいというか。そんなことやってる場合かと。

①東京決戦 小池対丸川
丸川大臣が喧嘩を吹っかけた感じだが、都の医療体制にクレーム。五輪時の体制が示されず苦言を呈したようだ。これを軽くいなした都知事。政治家として一枚も二枚も上手、とか。あほか。どうでもいいわ、そんな論評。

国民・都民としてはコロナの感染を食い止めてほしいのである。不安が和らぐように、医療の充実、ワクチンの加速をお願いしたいのである。五輪をやるならそこをしっかり固めてほしいのである。はっきり言って、五輪名目で喧嘩するとかあほである。

国には都への不満があるのだろう。ならば、会見で指摘するのではなく、正面から問い合わせればよいではないか。こうしてくれと言うべきである。都合よく主導権がどうのというのは、国民にはなんの関係もないことである。

②愛知決戦 大村対河村
どこも県知事と政令市長というのはうまく行かないが、ここまでひどいのはあんまりない。表面上取り繕うこともない。知事はコロナ対策で「市長はいてもいなくても一緒」とおっしゃる。本当なら由々しい。県民市民は対立を喜んでいるの?

ま、別に市民が選んだ知事と市長だから、外野からとやかくは言わない。コロナも東京や大阪ほどではないから、泥仕合する余裕があるのだろう。いずれ危機的な状況になったとき、なおふたりはいがみ合うんだろうか。そのとき県民・市民はどうするの?

③大阪決戦 吉村対泉
これは吉村氏の分が悪い。明石市長は医療体制の不備を指摘したのに、私権制限の是非を問われたかのような反論をしている。市長も挑発気味だが、論点のすり替えはいただけない。大阪に問題がある以上、知事はきちんと答えないといけない。

最近、吉村知事の人気は低下しているよう。マスコミも手のひら返しすぎだろう。そりゃかわいそう。メディアももっと生産的な批判をしたい。やってますの反論を許さないという姿勢で、データで不安を突きつける。さすれば、良い方向にいくのでは。

以上。大都市3大決戦。

どれも不毛な。マスコミの餌食になってるだけでしよ。もう少し生産的な議論、できないんだろうか。この政治家たちは誰得で鋭い言葉を放つのか。単に苛ついているのか、何か成算があってのことか。国民はうんざりするだけよ。喧嘩売る方にも買う方にも。
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僅差の市長選にほのかな期待

この週末は選挙に注目。衆参補選は与党3連敗と厳しい結果が出た。ある意味で当然だろう。一方、名古屋市長選。これはまた思いの外僅差になった。選挙モンスターの神通力も薄れたか。

そういえば、最近の市長選は僅差で決まるケースが多い。投開票と同時に結果判明とならないのは、いいことだ。選挙戦になっているということだから、有権者の民意が決めたといえる。

僅差だと当選したほうもフリーハンドとは威張れず、今まで以上に謙虚に振る舞うことが求められる。ほぼ半分は支持していないのだから、当然ながら緊張感を強いられる。

名古屋もそうだろうが、現職当選といえども緊張感をもって事に当たれよという有権者の圧力であろう。奢ったような振る舞いは2度は許しませんよというプレッシャーにほかならない。

新人同士の争いはどうか。それぞれ事情は違うとはいえ、誰でもいいやと思う有権者は減っているのではないか。組織力の低下、政党の劣化もあろうが、真剣に選べばこそ割れる。

もしかすると、長らく低調だった地方政治は息を吹き返しつつあるのかもしれない。対抗馬が出て選挙になればいい方で、無投票多選は当たり前、なんていう無風の時代は終わるのかもしれない。

誰がやっても同じではなく、この人にやってもらおうという当たり前の付託。私ならこうやりますという政策論争。そこまで見えているなら、地域二分の選挙もものすごく意味がある。

それでサウナ持ち込んじゃうような市長だったら、有権者が反省するしかない。選挙後にはしこりも残ろう。それらの壁を乗り越えて議論の末に政策を創り上げる気風が整えば。地方再興である。

そこまで期待するのは、あまりに前向きすぎか。市長の顔ぶれもおっさんばかりで、多様性もないし。それでも、最近の僅差トレンドにはちょいと期待してしまう。
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コロナが捻じ曲げた行事予定

新型コロナウイルスの克服にはなお時間がかかり、政府は3度目の緊急事態宣言を発令した。切ないことである。

そこで延期や中止となったものをまとめてみた。ネットで集められるだけ集めてみた。眺めてみると、これまた切ないことである。

【中止】
▼首相のGW外遊・伊勢参拝中止
▼自民の元参院議員、医業専念で衆院選立候補取りやめ(愛知県)
▼アラバキロックフェス中止(宮城県川崎町)
▼カレーエキスポ中止(高槻市安満遺跡公園)
▼博多祗園山笠延期、2年連続
▼宮古島の聖火リレー、代替なく全面中止
▼東京モーターショー中止
▼プロ野球の連休試合で無観客開催と一部延期
▼吉田簑助さんの引退が1日繰り上げに
▼歌舞伎座は5月11日まで公演中止
▼ダスティン・ジョンソンとアダム・スコットが東京五輪ゴルフの不参加表明

【延期】
▼ジブリ映画「アーヤと魔女」公開延期
▼鳥海ブルーラインの開通延期
▼JR横浜タワーの開業延期
▼京都河原町ガーデンの開業延期
▼ドラクエのアトラクション公開延期(淡路ニジゲンノモリ)
▼海洋堂ホビーランドの開業延期(門真市)
▼神戸市、5月3日の成人式を再延期
▼波佐見陶器まつりの開催延期

多くの自治体が連休の成人式を予定していた。山形市は県内在住者に限って開催する方向。帰省もままならないので仕方ないが、切ないことである。

しかし、この状況で東京五輪は開催できるのか。選手への影響もよく考えないといけない。コロナ次第だが、ぎりぎりいつまで引っ張れるのだろうか。

秋田・島根から始まるデジタル化

おもしろいニュースをみつけた。警察庁が交通反則の納付をATMやネットバンキングでも可能にするそうだが、そのスタート地点を秋田県と島根県にするのだという。

読売新聞は違反件数の少ないところから始めてみると記事で触れているが、その指摘がないと、人口減のところから始めるのかと思ってしまうわね。人手が足りないからネットか、と誤解する。

それにしても。ふつう東京とか違反の多そうなところからやりそうだが、わざわざ件数の少ないところを選んだあたりに、警察の慎重に対応しようという姿勢が見えて好ましい。

あえて需要のないところから始めるというのは、なかなか興味深い。確かに行政としてのトライアルなら、恐る恐るやるには大都市より地方の方がいいのかもしれない。

デジタル対応も都心からと思いがち。むしろ秋田や島根のほうが進んでいるというのは、地方視点で見てもクールな気がする。ほかのデジタル化も地方を起点にどんどん取り入れてもらいたい。

これで警察官、いつもより気を入れて取り締まったろうかい、と思うかも。秋田と島根で違反取り締まりが急増したら、いやだなと思うドライバーもいるはず。

しかも、振込手数料はかかるもよう。負担感は増すかも。反則金を納めれば刑事処分は課されずというのが反則金制度の趣旨らしいが、利便性高いからどんどん払おうとはならないように。
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温暖化目標、唐突すぎるわ!

46。政府は2030年までの温暖化ガス削減目標を13年度比46%減に設定したという。あれ、50じゃなかったの?いつの間に刻んだの?

さっぱり訳のわからぬうちに目標を決められてしまった。唐突。これで企業は、家庭は、自治体は、ついていけるだろうか? 

そもそもなぜ46なのか。根拠がわからん。42じゃだめなんですか、といいたくなる。四捨五入したら50!と言いたいのか? 政府の自己満ではないか。

政府の目標や政策には一定のリードタイムが必要だと思う。華々しく打ち上げたあと、では具体的にどうする、目標を決めて議論する。そして固める。

ちょっと前までは手間ひまかけて政策作るから、どうしても時間がかかったし、改革もほんの少し前進という感じだった。

が、その政策で行こうという国民合意ができる時間というのは必要ではないか。これでは、温暖化目標は首相のリーダーシップで決めたんだから文句言うな、と言わんばかり。

そんなフリーハンド与えたか、国民は。広く理解される目標を作って国民を動かしてほしい。郵政民営化のほうが合意形成や具体案づくりに時間をかけ、よほど丁寧な作りではなかったか。

一方、リードタイムがあったはずの処理水。こちらは「放出!」と唱えてからほったらかし。地元調整や各国説明なんか何にもしない。これから国民アンケートなんて言ってる。

緊急事態宣言は関係者が多くて話が漏れるから、国民も心の準備ができる。新聞がかきたてるから見通せる。政府が意図しない準備期間がある。

国民の間にじんわり染み込んでいくように運ばないと、政府の政策なんて誰も尊重しませんよ。言うこと聞かないなら人身刷新、罰則。恐怖政治だな。

国民に議論させていたら、まとまりませんよ、というのか。かつて自民党には期限を見定め、逆算して政策を詰める知恵があったのではなかったか。

ああでもないこうでもないを封じるのはかえってよくない。政治家や官僚の弁えない感じが、いいことやっても報われない悪循環を自ら招いている。

周りに聞く耳を持たず、わずかな人数でできる政府の目標。さて、地方はどう受け止めるのであろうか。
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自転車盗にご注意を

先日、近い知り合いが自転車を盗まれた。買ったばかりの自転車を。聞いたら、うっかりカギをかけ忘れたそうたが、狙いすました手口にどっきりする。

警察庁のデータを見ると、昨年の認知件数は12万。2019年の16万8千件より減った。趨勢的に減少傾向にあり、昨年はコロナ自粛も寄与したのだろう。

警視庁によると、住宅で盗られるケースが多いという。家の敷地に入ってカギなし自転車を持っていくということだ。大胆不敵。怖い。

ちょうど大田区の区報が盗難に注意と訴えていた(4月11日号)。やはり鍵無しが56%、盗まれやすい場所は住宅40%。自宅も安心できない。

大田区は条例で鍵かけを義務化しているという。ツーロックも提唱。なるほど。防犯カメラや人感センサーもつけるべしというが。

警察も自転車盗だと重要犯罪ほどには力を入れないだろう。路駐は厳しすぎるほどやるが。市民が自分で守るしかないのか。
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グリーンボンドの可能性

環境債を発行する動きが広がっている。自治体も東京都、長野県、神奈川県がグリーンボンドを発行し、人気のよう。三重県も参入するという。

自治体が自らの必要に応じて、特定の使途に当てる資金を独自に調達するのはよいことだ。とりわけ環境は公共性を意識しやすく、理解も得やすい。

しかし、この「独自に」というところが曲者である。地方債は国の縛りが強い。自治体財政への責任を国が持つ以上は正しいのだが、自由度は狭まる。

地方交付税を受け取らない東京都は別格として、通常の自治体は国のお墨付きを得ないと自由に商品を企画発行できないだろう。

つまり環境債は、使いたくても使えないという自治体がほとんどではないかと思われる。市場公募分を少し環境色で染めるぐらいが関の山ではないか。

ミニ公募債がある。ところが、これもすっかり低調。一時は3千億円もあったのに、いまや100億円ほど。低金利で自治体は意欲をなくした。

自らの責任と住民の協力で地方自治を前進さそうというのは、言うは易く行うは難し。環境債を見ていると、そんなことを感じる。

ならば地域の金融機関や地元企業と自治体が組んで、新たなお金の回し方を考えるしかない。お得感と公益性を感じられる仕組み。

投資機会を探している住民はいるだろう。ふるさと納税もお得感があらばこそ。グリーンボンドはどうなる。まだブームは起きる前だが。
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政令市長はどんな人が就くの?

ふと、政令指定都市の市長って、どんな人がなっているんだろうと気になった。別に自分が出馬したいわけではない。

調べてみると、県議や衆議院議員など政治家が多そうだ。指定都市市長会HPから拾い出してみた。名古屋市長は除く。
 1位 地方議員 9人(府県議8+市議1)
 2位 国会議員 6人(衆5+参1)
 3位 官僚OB  4人(総務2+建設1+労働1)
 3位 民間   4人(放送2+商社1+ほか1)

かなり重複がある。国会議員と県議をやったり、商社から県議を経ての市長とか、府議→府知事→市長なんて人もいる。色々経験している人が多い。

ぱっと見、選挙を何度も経験している人が多いのが特徴。知事とは違った難しさがあるのだろうか。官僚も席巻してない。おいしくないのか?

男性は若い人も多い。堺市長なんて1976年生まれ。平均年齢は59.6歳かな。知事よりは若いだろう。女性もふたりいて、顔ぶれは多彩だ。

地元の政治家として認知されていないと選挙に勝てないのかもしれない。大都市だからタレントがいてもよさそうだが、民放出身者ふたり。

なんでだろう。知事とはどう違うんだろう。浮動票が多いからこそ、しっかり勝てる人材が求められるのか。なんだか謎が深まった。
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