コロナ危機、マスクが地方自治のアイコンのひとつになったように思う。されどマスク、たかがマスクである。

さて、伊賀市。当初、市民に5枚ずつ配るとしていたマスクの供給を取りやめると発表した。マスクの品不足が解消され、市民からも財源を別の政策に振り向けるべきだとの意見が出たという。

こういう迅速な軌道修正は歓迎したい。限られた財源を誰のために使おうとしているのか、考えている証拠だ。ただ市内の縫製会社に依頼するとしていたようだ。そちらの経営は大丈夫だろうか。

コロナ危機はマスクの確保を巡って、自治体の独自策へのこだわり、住民サービスへの高い意識を際立たせた。福井県など県民の不安解消で名をあげたところもある。

確保するだけでなく、こうして軌道修正をしてみせた自治体もほめたい。足利市は市長のイラスト入りマスクを配って物議を醸したとか。確かにモノのやりとりは選挙運動と紙一重ではある。

マスクひとつ、いろいろな教訓をもたらした。国政では、アベノマスク、今ごろ配っているのか。政権の人気低下につながった面も。マスク一枚手にとって、地方自治のありようを考えるのもオツですな。
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