亡くなった桂枝雀が演じた「胴乱の幸助」を録画して、長く見ていた時期があった。喧嘩の仲裁をするのが大好きなおっさんで、仲直りを見届けたら、喧嘩していた当人たちに一杯呑ませるという。まちのうるさ型の一席。

今回のふるさと納税を巡る争いで、この爆笑枝雀落語を思い出した。最高裁が幸助の役を買って出て、なんだか、うまくまとめたのではないか、という気がしてきた。「まてーい、まてーい」

高市総務相は3日、優遇措置から除外していた3市町を復帰させると明言。最高裁判決を「重く受け止める」とした。まあ、最初からこんな強権を発動しなかったらよかったのに、と思わなくもない。ブレーキはかけるべきだったと思うが。

一方、千代松泉佐野市長も神妙な様子。「法令を順守したうえでの返礼品をラインナップする」と語ったそうだ。地元企業とも組み、地場産品をアピールするという。これなら、趣旨にかなうのではないか。独自色の発揮の仕方をただしてほしい。 

1年にもわたる遠回りだったが、最高裁判決は国にお灸をすえ、自治体も諌めた。名裁きということになるのだろうか。これで、泉佐野の納税額が伸びていけば、まさに雨降って地固まる、といえそうだ。

落語の幸助はだいぶそそっかしい。単におごらされただけだったり、義太夫節を諍いと勘違いしたり。犬の喧嘩まで仲裁するとか。司法の判決にもトンデモ事例はあるそうだが、ふるさと納税に関してはひとまずよかったということか。でも。。。