TBS半沢直樹といえば顔芸だが、地方はいまフリップ芸が話題。コロナ感染の注意点を書いたボードを記者会見で掲げるのだ。わかりやすい、色使いがおかしい、、、反応は様々。

恐らく先陣を切った小池知事の場合、大きな画面で説明資料を表示することもある。都民に全力で説明しようという表れといってもいいのだろう。

他県にも波及し、大村知事は両手に持って掲げるのがトレードマークに。テレビ出演で鳴らした人たちだから、メディアの手法をうまく取り入れている。

ただ。気になるのは、マスコミの報道。知事たちの説明をおいしいとばかりにそのまま報じている。フリップ芸を素材として、そのまま使う。

記者とのやり取りで出てきた言葉に注目するのではなく、知事らが発信したことを垂れ流している。これでは知事のショーである。その中継である。

フリップ芸は記者会見の質と意味合いを変えたのではないか。知事らの説明を聞く場になったのではないか。

自分が言いたいことをそのまま流してくれるのだから、知事たちも楽だ。追及されて立ち往生したり、怒ったりする場面より重用されるフリップ。

テレビ局も顔だけ映すより絵になるのだろうが、記者会見の主導権まで自治体に握られているようで、見るに忍びなくなってきた。

おお、わかりやすい、ありがとう知事、と言う前に、会見で首長にただす、心の声を引き出す。そちらに時間を使うべきでは。
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