ワクチンの一般人への接種が近づいてきた。高齢者は4月12日スタートという日程が明らかになった。意外なことに個人のニーズは強いようであり、さぞ自治体の現場は混乱していよう。

そんななかで共同展開のニュースをよく見かけるようになった。厚生労働省が本来は居住地が原則の接種場所について、複数市町村が連携すれば、他で受けてもいいとしたためだ。

地方紙から動きを手繰ると、いくつも出てきた。ひとくくりにする名前がまた郷土色ゆたか。ああ、あそこでまとまってるのか、いいなあと思ったりする。例えば、

富士北麓(4)、足柄上郡(5)、秩父地域(5)、石川県中央都市圏(6)、河沼・大沼両郡(7)、後志管内(5)、羊蹄山周辺(7)などなど。カッコ内は連携自治体数。

住民のためになんとかやりぬかねば、という意思を感じる。頼もしい。動かざるを得ないゆえの連携だろうが、コールセンターの共同化や、医師会・民間との連携など、知恵を絞った様子がうかがえる。

しかし、これは大変な作業。円滑にやって当たり前なのだから、自治体職員の緊張感はいかばかりか。住民もモンスターにならず、思いやりをもって粛々と臨んでもらいたいものだ。

みんなでやれば効率的、そして遺漏も少ない。ワクチン接種を抜かりなくやりきれるかどうか。国の確保策だけでなく、実働部隊となる地方の動きにも目を凝らしていきたい。
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