聖火リレーを中止した愛媛県の聖火到着式で、中村知事が男泣きした。リレーを中止にして申し訳ないと。映像をみると、嗚咽を漏らしてという感じだ。

コロナ禍で日々地方自治体も難しい判断を迫られている。愛媛のリレー中止は全国初。責任感、職責の重さが泣かせたのであろう。

涙は女の武器、なんてことは古来言われていることではあるが、女だって簡単に泣かない昨今。激情家に見えない知事の嗚咽は県民にも響くだろう。

コロナでどこの知事も勇ましいし、記者会見ではむしろアドレナリンを放出しているような感じがするので、あまり泣くというシーンはない。

テレビ出演喜んで、とばかりにお話は淀みない。検索すると、高知県知事が「帰省はやめて」と感極まっていたが、ほかに泣くシーンはないようだ。

「度重なる緊急事態宣言、誠に申し訳ない」と言って、泣く知事がいてもよさそうだが、そこは私のせいじゃないということだろうか。

「地方・号泣」で検索すると、いまだにあの兵庫県議の件が引っかかる。困ったものだ。冷静沈着であるべき自治体関係者では例がないことなのだろう。

スポーツ選手だと、悔し涙がその後の競技人生に生きてくる。メジャー初Vの松山選手もそうだったろう。

ぜひ首長も公務員も悔し涙を流すほどの苦しい判断に直面し、結果責任を負ってほしい。その量が公務員を鍛える。今後の自治の活性化につながる。泣いてばかりではだめだろうけど。
IMG20210425214340