コウノトリ再生や演劇のまちづくりなどを掲げた豊岡市長が新人に破れ、通算20年の市長生活にピリオドを打った。公約への異論が強かったようだ。

4月の首長選、現職落選が目立った。伊豆の国市では女性現職の3選を農水官僚が阻んだ。佐野市で5選をめざした最高齢市長も破れた。

備前市は前職が現職の再選を阻み返り咲き。栗原市では前回42票差で破れた元副市長が雪辱。彦根市は元職と現職との三つ巴選を経営者が制した。

現職市長どうした。やはりこれだけ敗北が多いと、コロナで行政への不満が募り、現状打破を期待する声が強まっていると見るしかないのではないか。

高齢や多選は敬遠されているから、少なくとも何らかの変化を求める空気は確実にある。現職批判が選挙戦を盛り上げている。

先に僅差の選挙という話を書いたが、延長線上というか、同じことなんだろう。有権者は政策や人物をみて、判断して投票しているということだ。

これで投票率が上がり、若い人が投票に行っているのなら、言うことないが、さすがにそこまで活況を呈しているわけではなさそうだ。

とはいえ、こうして4年に一度の機会を無駄にしまいという空気が出つつあるのは重要。さて夏の都議選、秋の衆院選は、どういうことになるか。
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