自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

地方と国政

地方のためにも働く内閣、ならば

新聞の世論調査、あまりに政権支持率が高くて驚いた。日本人、たんじゅーん。しかし。国民のために働く内閣。この看板は意外に信じていいんじゃないか。なぜそう思うか。

目線が供給者からのものでなく、需要家からの目線になっている。安倍政権と同じポピュリズムに見えるが、単なる人気取りとも違う。国民生活に意味ある政策を進めようとしている。

一例は縦割り110番。誰が考えたのかわからないが、要は現代版目安箱。国民がこれを直して、あれやってといえば、実現する可能性があるということだ。桜なんかやめちゃえばいい、あんな運用なら。

不妊治療も保険適用がすぐできないなら、助成しろときた。役所は抵抗するなら本気で抵抗しないと、ほぼほぼ首相支持で実現する。実に即物的な対応であり、庶民密着の路線である。

ならば、地方分権も進めてもらおう。地方の自助努力を評価し、のばす。国から自立してものを考える地域を応援する。依存するばかりで動かないところこそ制裁する。

地方も実験的な行政に挑むべき。交付税は等しくならすためでなく、やるところを伸ばすためのものに変わってしまうかもしれない。均衡ある発展の次。自主独立の地方を支える仕組み。ありうるか。

地方目線で新閣僚を点検すると…

菅内閣が発足した。相当に高い内閣支持率を叩き出している。地方に関わる閣僚を点検しよう。

総務相は武田良太氏が防災相から横滑り。消防関係なんかはいいだろうが、メディアでワキの甘さを報道されていた。改革への取り組みは首相が先導するから、黙ってついてこいという人事なんだろうか。河野太郎氏をここに置いたほうが、動きはダイナミックになったような印象も。

復興相は平沢勝栄氏。だいぶお年を召した。が、こういうテレビでも名の知られた人の起用は悪くない。被災地を明るくPRしてくれそうだ。舌禍だけは避けてもらいたい。エネルギッシュな活動をしてくれれば。まずは小泉環境相と連携して汚染水を何とかしてくれないと。

地方創生相は坂本哲志氏。明らかな論功人事だが、元地方紙記者という。国政進出の経緯を見ると、何やら波風を立てたようだし、菅氏に似た暴れん坊な印象もある。前任はまた「47回ってホラふいた」とけしからん舌禍。地方をバックに国に切り込んで。

そして新設の万博相に井上信治氏。これは嫌がらせ。大阪維新に肩入れして、わざわざ東京選出の議員を持っていった。人事を自分に従わせる手段として使う。怖いけど、当たり前。大阪自民も反撃する覚悟を持つか従うか。これで大阪都も実現だ。

しかし、これだけ再任・再登板が多いということは、選挙ちかいな。失点なく切り抜け、うまくいくところを見せたうえで解散という戦略だろう、これは。仕事し内閣というのは、ホントに仕事しないうちに解散ということかな。と予想しておく。
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霞が関官僚はジョブ型雇用を取り入れよ

9月12日(土)朝日新聞朝刊に平嶋彰英立教大特任教授のインタビューが掲載された。ふるさと納税のいびつさを菅官房長官に直言し、飛ばされたとされる元総務官僚だ。「変わるか政と官」と題して、強権的な臭いの漂う新内閣の危うさを論じていた。

真相はわからない。直言しなくても事務次官にはならなかったかもしれない。ただ菅氏には恨み骨髄という雰囲気だ。正しいことを言ってはいけないのか、政治家の言うことを聞くだけでよいのかと。官僚としての筋の通し方は感じる。

だが、意見を封じ込められたといって、旧民主党が持ち上げられてしまうのはどうかなあと感じる。やっぱり民主党の官との関係はおかしかった。パワハラの最たるもの。そうでなければ官に丸投げで、明らかに稚拙な共同作業だった。

それと、読んで思うのは、官僚にとっては人事がすべてなんだなということ。にらまれて外されたらそこでキャリアは終わる。その不運がその後の人生に影を落としてしまうのである。そこから現役時代の忖度も生まれるのだろう。

ジョブ型雇用が日本企業に知れ渡りつつあるが、官僚もジョブ型を入れたらどうか。調整がうまいゼネラリストばかり作るのではなく、一芸に秀でたスペシャリストも作る。ノンキャリを何年も据え置いて使いこなすのではなく。

次官にならないから終わり、師事した政治家が死んだからお払い箱というのはやめて、その道の専門家を役所内に置いて大切にする。連続性や革新性を踏まえた政策づくりに没頭してもらう。そのルートを作っておくのはどうか。

キャリアとノンキャリに分けて年次で登用するシステムは、組織の新陳代謝にはよいが、OBの縦系列ばかり気にして大胆な政策を作れない。組織優先で個人の個性も活かさない。エスカレーターのように自動的に枢要ポストを経験し、あっという間に退官。

霞が関は政策のミッションが明確だからジョブ型向き。外部登用も含め、ジョブ型の幹部起用で個々の専門性を高め、政治家との関係がこじれたぐらいではぐらつかない組織をつくる。どんどんやめさせちゃうから、個人が怨恨を長く引きずることになる。

反権力、反官僚の旗幟を鮮明に、霞が関の問題点をあぶり出すのは正しいが、やや政権批判するがための内容に偏っている感じもする。反官邸を空気で論じるのではなく、政と官の関係の作り直し方を語ってほしい気がした。

自民党の国取り合戦を眺める

自民党総裁選は菅氏の圧勝に終わった。安倍氏は地方票に苦戦したが、菅氏は巧みに集票。石破氏粉砕というところだろうか。

個人的に目を奪われたのは、NHKがまとめた都道府県別にみた地方票の行き先。わかりやすい。配分の結果は菅氏89、石破氏42、岸田氏10。

石破票は鳥取3、富山・三重・高知・宮崎が2。水月会という派閥の議員が地元で頑張った。菅票の半分とはいえ、菅でなければ石破が民意。

岸田票は広島3、山梨2、山形・福島・香川・長崎・熊本が各1。福岡ゼロ。力のある同志がいない。議員票2位でも国民の支持はないということだろう。

注目は候補者3人に一票ずつ割り振った山形、福島、香川、長崎、熊本。岸田支持ゆえだろうが、こういうみんなをたてるような結果は報復されそう。

菅氏3票は北海道、秋田、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、和歌山、山口、沖縄。首都圏の人気が凄い。沖縄にも期待があるんだろうか。

菅氏はこういう色分け図、頭に叩き込むことだろう。閣僚人事や補助金配分でなにかの配慮が出てくるか注視したい。
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安倍政権の総務相を振り返る

自民党の新総裁に菅義偉氏が決まった。安倍時代と同じく、党員雪崩を打っての一本かぶり。菅氏どうこうでなく、一極集中はあんまりよくないと思う。政権運営や政策づくりに緊張感がなくなる。

さて、組閣の注目は総務相。と、勝手に思っている。携帯や地銀再編、地方支援など、新総裁は総務相経験者として辣腕を振るいそう。内政問題の改革がいかに進むか注視したい。

安倍政権での総務相経験者は4人。新藤義孝2年弱、
高市早苗3年弱、石田真敏1年、野田聖子1年、高市早苗1年。高市氏の存在感は大きいな。その結果、女性閣僚比率が高かった。

成果や話題は何だったか。新藤氏は給与削減と4K前倒し、高市氏はNHKと情報セキュリティ、石田氏は4Kとふるさと納税と新元号、野田氏はマイナンバーカードとテレワーク、高市氏はふるさと納税と次官更迭。かな。

この7年半でみると、各大臣とも災害対応に追われている印象だ。政策的にはやはりふるさと納税。NHKは放送内容との兼ね合いには注意を要するが、改革マインドを国から突きつけたのはよかった。

マイナス面でいうと、コロナで判明したが、電子政府の遅れぶりはかなり総務省に責任があると思う。もう少し地方と連動し、地方をうまく味方につけて、分権改革を巻き直してほしい。

かつての総務相は割と政治家として重みのある人がついてきた。役所は国民の生活に近いところで仕事をしている。霞が関・永田町の存在感も大事だが、新総務相には生活感のある行政を望みたい。

菅首相となれば、業界・企業、地方に厳しく当たることもあるかもしれない。緊張感は大切。国民の利益を考えて動いてもらいたい。それから、役所文化に根ざす不祥事。これは願い下げである。
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100年目の国勢調査はネット回答で

通りがかりの駅で「おおた区報」を手にとった。9月1日号のトップは国勢調査のお知らせ。5年に1回の調査。今回はインターネットでやってみよう。前回もやったっけかな?調査票記入のほうが楽だが。

「かたり調査にご注意」とあるが、コロナもあるし、調査員派遣という手法はますます難しくなっている。ネット回答に切り替えないといけない。国民もそちらに頭を切り替えないといけない。

総務省のホームページで調べると、ネット回答は初の全国展開となった前回が36.9%。今回は40%を必達目標、50%をチャレンジ目標としているようだ。我々もスマホを駆使して頑張らないといけない。

おおた区報では、回答時間10分程度・受付24時間とうたう。当たり前にしないといけない。一方、調査員という雇用がなくなって大丈夫かというところはある。前回は70万人ぐらいいたらしいし。

調べたら、今年は国勢調査100年の節目にあたるそう。1920年といえば大正9年。国際連盟が成立し、日立やスズキが創業した。多くの大学が設立認可を受け、箱根駅伝も第1回。はるか昔だなあ。
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首相候補の地方政策を順位付けした

割と楽しみにしていた6日のNHK日曜討論。台風10号対応とのことで、大本命の菅氏は出演見送り。致し方ない。ネットでは「逃げた」というが、それはひどい。しかし、肩透かし。

自民党3氏の政策パンフがまとまったので、眺めてみよう。まず菅氏。「国民の皆さまが輝く日本」を創ると掲げた。柱が6本あり、注目は4本目の「活力ある地方を創る」。

ところが、新味がない。今までの成果に触れただけ。ふるさと納税は「官僚に大反対された」と、総務官僚をチクリ。別の柱では「縦割り打破なくして日本再生なし」とあり、官僚受難政権の予感。

続いて岸田ビジョン。保守本流、宏池会会長からは骨太の国家観が聞きたいところ。スローガンは「分断から協調へ」。公正でやさしい、芯の通った政治を実現するという。うーん、わからん。

地方の復権として「デジタル田園都市国家構想」に取り組むそう。なんと大平政権の構想がここで。ま、地方のためというならいいけど。5Gをテコに地方を刷新するのだろうか。わからん。

最後は石破ビジョン「令和新時代の日本創生戦略」。「シン・地方創生論」を進めるという。NHKでは「地方に任せる」と話していたが、どう任せるのか。これは新分権論なのか。

デジタルの通った水と緑豊かなスーパーローカル。ここはカネ目の話なんだろうか。一つ具体的なのは「21世紀半ばに地方移住約300万人」。こういう数値目標はわかりやすい。

3氏とも地方政策に力を入れているのが今回の総裁選の特徴だ。コロナ対策をやりつつ、国内有権者の支持を得ようということだろう。それは頼もしいが、わかるようでわからぬ公約。

点数はつけにくいが、共感した順番でいうと、石破氏→岸田氏→菅氏かな。比べてみると、菅氏は公約が具体的でないところがマイナス。

くしくも同じタイミングで、野党の合流新党の党首選もある。枝野氏によると、首相と対決するための準決勝なのだという。どんなにスキャンダルがあっても勝つ自民党にどう勝つつもりなのだろう。
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大阪離れに歯止めをかけよう

「強い棋士やライバルがたくさんいる東京でがんばりたいと思いました」。これは小学校6年生の発言。並みの小学生ではなく、囲碁界で頭角を現した仲邑菫初段の決意表明だ。来春から活動の拠点を大阪から東京に移し、研鑽を積むのだという。

仲邑初段にも見切りをつけられた大阪。企業ばかりでなく、囲碁界のスターまでいなくなる。そんな地盤沈下を払拭するには大阪都しかないだろう。もはや大阪都がいいものなのか、やめたほうがいいのかよくわからない。だけど、やるしかないんじゃないか。

大阪都構想、11月1日の住民投票が固まったそうだ。捲土重来、ここで失敗すれば、今度こそお蔵入りだろう。コロナなんか関係ない。のるかそるか、一か八か。住民が結論を出せばいい。賛否拮抗、熟慮のうえ、出される結論を楽しみにしたい。

いまの府・市の枠組みを一度壊し、時代にあわせて作り直せばいいのだ。その作業に挑もうというプロセスに低迷打破の潜在力が隠れているような気がする。おっさん・おばちゃんより、若い人たちがやる気になるか。ならないなら、やめたほうがよい。ムダ。

くいだおれ太郎は帰ってきたが、づぼらやのふぐも取り下げられた。朝比奈隆、桂米朝、竹本住太夫、藤本義一、田辺聖子。大阪らしい文化人もだいぶ亡くなってしまった。東京何するものぞという気概をみせる材料も乏しい。大阪都は行政改革より、活力再興の観点で進めてほしい。
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爆破予告に役立つ外務省マニュアル

けしからんことに、自治体への爆破予告が相次いでいるようだ。当ブログでも7月31日に取り上げた。社会の閉塞感を憂え、対策が必要と訴えた。

河北新報のLINEトークによると、仙台市役所は予告があった旨、市民に周知しなかったようだ。周知して閉庁する自治体が増える中、この対応はちょっとした物議を醸したようだ。コトは命にかかわる。

結論的にいうと、担当者もしくは然るべき責任者がこれは大丈夫と判断したら、大事にする必要はないだろう。それでも爆発したら、そのときはその責任者、首長の判断を問うことになる。

もしマニュアルがあれば、仮に爆発しても公開しないと判断した個人の責任は問わずともよくなる。では、どんなマニュアルがよいか。

ネットをつらつら見るに、参考にすべきは外務省領事局邦人テロ対策室の「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」がよさそうに思った。ちょっと古いのかな、これ。

しかし、これは勉強になる。予告電話があったら「一応本物の可能性があると考えて対応すべき」と説く。そして避難する場合は窓を開けて、私物を残しても取りに戻るなとする。

これが最も大事だと思うが、もし何もなかったとき、「安心して忘れるのでなく」、事後の対策を講じよという。検査の強化であり、警戒の強化である。

さすが外務省、実戦的。爆発物は小さくても威力があるものもあり侮らないとか、自爆テロを起こす人は夏場でも不自然に厚着だという。目を通すべき。

各自治体でもこういう資料をもとに不測の事態に備えるべきだろう。官民とも何かあってもあとで説明がつくことが大事だ。情報公開もルール化されているといい。

にしても、東北や九州で爆破予告の件がさかんに報道されている。すごく多い。閉庁した自治体も少なくない。早大もキャンパス閉鎖とか。こういう威力業務妨害、防げないものだろうか。
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地方分権やふるさとに言及した菅氏

菅官房長官の総裁選出馬会見を聞いた。これは地方に理解があるなんてもんでなく、地方のために頑張るという決意表明だった。総理になりそうな政治家から地方分権という言葉を聞いたのも久しぶり。

半面、こんなに国際感覚がなくて大丈夫なのかという印象も。安倍路線継承だから、米国協調に変化はないだろうが、最初に会う外国要人は北朝鮮トップということになるのか、と思わせる会見だった。

総裁選の顔ぶれはこれで固まった。岸田氏は保守本流の追求、石破氏は安全保障に重点ということで、それぞれのスタンスの違いもある。数の上では自民党内で与党・野党があるという感じ。

一極集中となるよりは、意見の違いや得意分野の違いを飲み込んでいるほうが、自民党は強いんじゃないか。首相1強はよくない。驕りが出るし、緊張感が失われる。野党の出る幕はますますなくなるが。

当ブログ的関心からいえば、望ましいのは菅首相。日本国内の動きから目を離さない、地方経済のための政策を打つ。中国との付き合いがどうなるか不明だが、総裁選での政策論争に期待する。
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