自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

東日本大震災

処理水放出、このタイミングがイヤ

菅首相が近く原発事故処理水の海洋放出を決めるそうである。個人的には理解する。海外でもやっていることであり、日本だけの判断ではない。

が、しかし。このタイミングがいやだ。震災10年の盛り上がりを避け、メディアの報道が沈静するのを待っていたかのよう。

五輪にもまだ100日あり、いま決めちゃえば、海外からの批判も弱い。韓国与党も失速。衆院選・都議選も先。頃合いとしてはばっちりなんだろう。

だが、そんな政治的な打算で決めることなんだろうか。誠意が見えない。政治的な問題であればこそ、誠意を尽くす必要があったのではないか。

結局、漁協を踏み潰すだけ。去年の秋から今まで、意図的な沈黙をして、さぁ言うこと聞け、ではあまりに切ない。だまし討ちに近づいてしまった。

10年の盛り上がりがあるうちに俎上に載せて、地元と膝詰め談判する。政府として責任を引き受ける姿勢を見せれば、さすが菅さん、となったはず。

誰もそう思っていない。こんなやり方をするから、原発の信頼は高まらない。政府への不信も解けない。沖縄問題しかり。

ブルドーザーで壊して、地面ならすようなやり方ばかりでがっかりする。行政は手間暇かけないのか。後味が悪いだけだ。
IMG20210409191758

震災10年⑥NHK「震災と未来展」

ようやく「震災と未来展」に行くことができた。お台場、ちょっと遠いのよね。科学未来館。NHKが工夫を凝らした展覧会。10年を画するにふさわしい。

最も良かったのは、避難所再現コーナー。段ボールの壁に毛布の絨毯。とんでもなく寒そうだ。女性は着替えたくないとあった。さもありなん。

避難所暮らしの厳しさというのは、被災してみないとわからないが、覚悟しておく必要がある。普段から改善案があれば出してほしい。

熊本や福島の最近の地震では、距離をあけたり、テントを使ったり、かなりの工夫が凝らされている。心得ておかねば。

もう一つは「つくってみよう」のコーナー。新聞で作るスリッパ、段ボールとビニール袋で作るトイレ。新聞紙とレジ袋というのは役に立つ。

映像はもちろんド迫力。車を運び去る津波の威力。一方で羽生くんの花は咲くの美しさ。映像には記録する力も癒す力もある。さすがNHK。

未来への対応のほうが印象に残った。被災地の報道はだいぶみたからかな。映像が生々しいので、被災者には訪れにくい内容かもしれない。

家族を失った被災者がその人にメッセージを送るコーナーもぐっと来たなあ。まさかあの日常が崩れるとは。日々を大切にしないと。

最後にアンケートに答えたら「こういうイベントをやるなら受信料払うのもいい」といった設問が。ちょっとそれとこれとは、と思ったが○にしといた。

今月は忙しくて被災地にも関連イベントにも行けなかった。いまの宮城県のコロナ禍をみると、震災10年の移動が影響したかと思ってしまうが。

スカイツリーの宮城県パネル展示だけは行ったが。NHK受信料のおかげでこれだけの展示を見られたのは良かった。この週末で終わり。ぜひどうぞ。
IMG20210326115921

震災10年⑤NHK「廃炉への道」で感じた暗澹

日曜夜、7時のニュースをみてから、そのままダーウィンが来たのオオウナギ、青天を衝け、NHKスペシャル。どんだけNHK好きなんだ。2時間半弱。

さて、NHKスペシャルは「廃炉への道」。福島原発事故を巡るこの10年の過程をまとめていた。ややごった煮ながら、見ごたえがあった。

でも廃炉は40年と思っていたが、全部きれいになるまで300年もかかるとの試算もあるという。デブリも取り出すととんでもない放射線を発するらしい。

そんなデータや見通しが集まると、なんか国に騙されている気分になる。事故処理なんて進んでないじゃないか。いい加減なこと言うな、と。

東電が頑張るのは当たり前だが、国はどうなっているのか。NHKもそこをかなり打ち出していた。経済産業省の木で鼻をくくった回答。

後半は住民との兼ね合いに移ってしまったが、もう少し東電と国がどう責任を分担していくか、何ができるのか見たかった。

希望はあるようでなんにもない。私たち世代だけではどうにもならない。その現実。多少わかってはいたが、こうしてまとめてみると、暗澹とする思い。

今年に入ってあふれるほど原発関連の情報に接したが、あまり意図を交えず、淡々と映像と証言で綴るこの番組が最も印象に残った。なんでかな。

震災10年④朝毎読日よみくらべ

今年は10年という節目にあたり、メディアの震災報道、力の入れようが半端ない。NHKが最もすごい。映像アーカイブ、取材力、すごい。

新聞はどうか。被災者のストーリーを丁寧に切り取る、社会面ネタはやはり興味深い。いろんな人がいて、いろんな人生がある。

政府の仕事ぶりに対するチェックも徹底。お金を使いすぎたわりには人口が戻っていない。原発事故処理検証、自治体財政への心配もよく見かけた。

原発事故のイラスト解説、被災地の被害マップ、写真で見るいまの被災地。どれもビジュアルでわかりやすく検証。新聞の良さ。とっておきたい。

では11日朝刊は何が良かったか。一般紙4紙をよみくらべ。印象に残った記事を以下に。ホントは地方紙こそよみたい。どこかで探しましょう。

▼この海と 1面写真(朝)
▼石橋神戸大名誉教授に聞く(朝)
▼あの日の未来 未来の私(毎)
▼羽生結弦選手メッセージ全文(読)
▼前飯舘村村長インタビュー(読)
▼戻らぬあなたへ(読)
▼災害対処、世界の視点(日)
▼復興あの日ここから(日)
▼福島県知事インタビュー(日)

朝日の写真は毎回きれいで印象的。毎日は各面端にいろんな人々の声を掲載(マルハニチロ頑張れ)。日経は8ページ特集に厚み。

羽生くん、泣かせる。被災者みんなの息子ですな。読売は亡くなったお父さんへの家族のメッセージがとてもいい。どうしても当日は感傷的になる。
IMG20210403162757



震災10年③震災津波を語り継ぐ日

さて、本日で東日本大震災の発災から10年。あっという間だったかなあ。さしていいこともなかったが、癒えぬ哀しみはあった。

きょうは岩手県議会が全会一致で作った条例について記しておきたい。「東日本大震災津波を語り継ぐ日条例」。第1条で3月11日を選んだ。きょうだ。

県が市町村などと啓発に乗り出すよう求めている。住民の自発的な取り組みも支援せよとのこと。地味な条例だが、いい発案だと思う。

岩手は沿岸部と盛岡が遠くて、被災地が分断されている。話題といえば、三陸鉄道、ラグビーの鵜住居。ちょっとこちらの意識が届かない。

陸前高田にはなかなか人が戻らないそうである。宮城や福島に比べると、風化が起きやすいかもしれない。条例をアタマに入れておこう。

きょうは静謐さを持って過ごしていきたい。震災11年目もそれ以降も忘れてはならない出来事だと思う。いろんなメディアを眺めていきたい。

震災10年②津波と原発の分岐点

明日で震災から10年。9日には政府が新たな復興の基本方針を閣議決定した。新年度からの5年は「第2期復興・創生期間」である。

方針をじっくり読んでみた。なるほど。地震・津波被災地は復興ほぼほぼ卒業。インフラ整備はおおむね完了し、残る事業に取り組むという。

問題は福島。帰還困難区域の復興など国は前面に立つ覚悟を示す。風評被害対策、定住促進、ロボット、ドローン、水素。なんでもやる。

原発事故対策はなかなか。廃炉も汚染水も目処が立たない。風評払拭は容易ではない。事故収束はいつの日のことになるか。暗然とする。

この10年。津波被災地は復旧復興を果たした。原発被災地はまだまだこれから。いま両被災地は岐路にさしかかっているのだろう。

だとすれば、第2期なんて曖昧な名前にせず、福島優先復興期間とか福島復興加速期間とでもしたほうが、インパクトがあった。印象が違う。

宮城と岩手は平常モードへの切り替えが進んだかもしれない。国のお金なんてあてにしなくていい。ふつうの県に戻す、としたいところてあった。

ただ震災は終わらず。まだまだ揺れる。福島だけが目立つのはイヤかも。なかなか政府の計画ほどには割り切れないものなのだろう。応援していきたい。
IMG20210312104803

震災10年①福島原発はアンダーコントロールか

あんまり心配しても仕方がないことなのかもしれないが、福島第一原発の今が非常に気になっている。先の2月の地震でかなり傷んだのではないか。

ニュースになったのは、1号機と3号機の格納容器の損傷。水位の低下が見られたとのことで、注水量を増やしてデブリを冷やしていくという。

処理水を入れたタンクはずれ、1号機では粉塵が検知できない状態になった。あろうことか、3号機の地震計は故障が放置されていた。あきれる。

東電は異変があれば即座に発表しているようであり、放射性物質の拡散は見られないとする。が、地震のダメージは相当大きかったのではないか。

メディアは今、震災10年の振り返りに血道を上げている。それは正しいが、もしかすると今のイチエフにもっともっと注目するべきなのかもしれない。

2月にはクロソイから基準値を超えるセシウムが発見された。原発港湾内にいた特異な個体かもしれないが、やはり気になる。

この土曜日、菅首相は福島を訪問した。頻繁に行ってほしい。福島原発には行っていないようだが、行くべきはイチエフだったのでは。

ここが収まらないと、住民帰還もなりわいの再生もない。アンダーコントロール。安倍前首相は五輪招致で言い切った。今一度、見直すべきではないか。
IMG20210221124954





松岡茉優さんに託す福島の風化阻止

NHKのサイトを見ていたら、福島県が「ふくしま知らなかった大使」として何のゆかりもない女優・松岡茉優さんを任命したとのこと。

なんと逆転の発想。さすが箭内道彦ディレクター。風化阻止へ妙手ですな。世界初だろうと宣う。「誤解を理解に変えて」と韻も踏まれる。

その松岡さん、ホントに福島知らない。You Tubeで任命式篇とテスト篇が見られる。テストは10点中6点。当たったのもあてずっぽうとか。

JR東のキャンペーン「行くぜ東北」に出てたんだから、もうちょい正解してほしかったところですな。知事は伸びしろがあると期待していた。

これからオンライン視察を敢行するそうで、松岡茉優見たさの人を含め、多くの人の目に触れることを期待。原発も取り上げてほしい。

ふつう大使はゆかりのある人を起用するが、確かに縁のない人のほうが関係人口を増やせそう。タレントの仕事場も出身地に限らず増えていくかも。

松岡茉優さんがどれだけ浸透するか。県外でもその存在を知られないと成功とは言えない。県外、国外でも活躍してほしい。
IMG20210220130901

余震で学んだ被災地の反骨心

余震怖いわあと思っていたら、そんなに悪いことばかりではないことが段々わかってきた。人間の学習能力というのは高いのである。

福島県相馬市はなんと災後1時間で避難所を立ち上げたそうだ。市長も舌を巻く手際の良さで、コロナ対策も万全。屋根のない個別テントを活用した。

東京電力も今度は頑張った。ブラックアウトを回避しようと、一部強制的な停電に踏み切ったそう。静岡が対象になったという。静岡は電気不要?

白石市の酒造会社も抜かりない。NHKの報道によると、瓶などを違う方向に並べると倒れにくくなるそう。それで今回の被害を最小に食い止めた。

そして美談も。JR東は仙台発特急ひたちを8時間かけて上野まで走らせた。受験生がいないかも確認したとされる。高い職業意識といえる。

しかも、途中の駅で食べ物も補給し、客に配ったそうだ。これはなかなかできない。新幹線は架線が倒れかかったというなかで。

さすが日本。どれも、2度は失敗しないぞという強い意思のもとで被害を抑え込んだ。今回は死者もいなかったようだ。被災地の反骨心。学ばねば。
IMG20210130165446

東京でも震災10年/イベントご案内

震災10年になろうとしているが、今年も被災地をウロウロできない。東京で参加できるイベントはないか、オンライン開催はないか。10個、探してみた。

▶宮城県がオンライン行事を敢行
3月1日から動画配信スタート。知事参加の伝えあう授業、世界各国へありがとう、など。クイズに答えるとお米のプレゼントも!

▶東北大学「震災10年の知と未来事業」
多くの英知を発信する東北大。参考資料満載だが、第3回オンラインシンポジウムの関連動画がみられる。うれしいことに「好評につき配信延長」したそう。さすが地元の知の拠点。

▶東京都主催「オンライン写真展」
東京都が被災3県の後援を受け、ネット写真展を展開中。さりげなく都の応援ぶりをアピール。コンパクトでわかりやすい資料も付く。

▶日本都市計画学会「震災10周年シンポジウム」
オンラインで3月に2度開催。①福島復興の実像と虚像(13日)。刺激的なタイトル。②津波被害からの被災地復興と都市計画が果たした役割(27日)。

▶損保協会「巨大地震に備えるオンラインセミナー」(3月2日)
さすが地震保険。地震保険キャラクターを招き、語り部らとともに損保の意義を考える。財務省と金融庁の幹部も招くあたり心憎い配慮。読売新聞共催。

▶神奈川大学オンラインフォーラム「地域で備える 防災・減災フォーラム」(3月6日)
三陸被災地の問題点を考えながら、かながわのあり方を考えるフォーラム。登壇者が男性ばかりというのはどうかと思うが、地域色ある取り組み。

▶米国の教会での追悼式典
「TOGETHER FOR 311」というYou Tubeライブ(3月6日夜)。FELLOWSHIP FOR JAPANという団体が毎年開いているそう。厳かであろう。

▶日本科学未来館「震災と未来展」(3月6日〜)
NHK主催イベント。アーカイブをふんだんに活用。羽生結弦くんの展示も。レディー・ガガのカップもあるそう。今年一番の集客イベント。

▶八王子市夢美術館「みちのくの仏像」(〜3月28日)
これは興味深い。「土門拳×藤森武写真展」と銘打つ。風雪に耐えるみちのくの人たちを思ってほしいとのことなので、どこかで行ってみたい。

▶第25回「震災対策技術展」in横浜(3月17~18日)
阪神大震災を機に開かれるようになった技術見本市。東日本大震災とは直接関係ないが、集まる技術力は高そう。行きたいな。

みなさんも、被災地に行ったつもりでご参加どうぞ。他にもまだたくさんあると思う。多くの大学がシンポを計画。情報提供お待ちしております。
IMG20210212200523
ギャラリー
  • 明暗分けた北関東の2市長選
  • 市民の質問う池田市百条委報告
  • 福岡県に初の生え抜き知事誕生
  • 韓国市長選に見た中央集権
  • いま話題の愛媛県と総務省
  • 処理水放出、このタイミングがイヤ
  • 東海と北関東が争う工場立地
  • チーム森田は最高だったの?
  • 阿波おどりで新人育てる徳島市