自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

新型コロナウイルス

脱マスク論争、どちらを支持しますか

脱マスクが結構な論争になっている。島根県知事も「沖縄を見れば、バカでもわかる」と参戦。細田氏には配慮しつつ、脱マスクで鋭く政府批判。

丸山知事ほどスパッとは言えないが、私もまだマスクは外せない。マスクなしに歩いている人を見ると、まだぎょっとしてしまう。

呼吸が苦しくなるので早くから鼻マスクはしていた。いまは夜道を一人で歩いているとき、暑くなっておろしてしまう。それでもまだ手放せない。

小池知事は政府に統一見解を示せとおっしゃる。専門家や総理が外そうといえば、そちらに流れると思うが、それで安心して外せるだろうか。

そこで思ったのだが、もはやどこまでも自分はマスクをつけるのでないか、と。延々とマスクを買い続けないといけないのではないか。

日本の場合、法的に着用義務を課されていないから、するしないの自由は個人にある。それはいいが、だとするとますます手放せない。

脱マスク論争を聞いていて、意外に自分がマスクマンに馴れきって、もはやマスク無しでは生活できなくなっていることに気付かされた。

これからしばらく、着けるべき派と外す派の論争が続くだろう。議論の落ち着く先をよく眺めていこうと思う。
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アフターコロナの背中は見えたか

さて、連休終了。外出制限のなかったGW、各地の人出もそこそこ凄かったようである。さあ、そこで気になるのは、コロナの感染度合い。

報道を見ていると、やはり少し新規感染者が増えている印象である。それなりに人出もあってうつりやすくなっていよう。が、急増という感じでもない。

ということは、アフターコロナに我々は入ってきたのだろうか。個人的に連休明けに感染者が急増しなければ、もういいんじゃないの?と思っていた。

やはり。村井知事が言ってくれた。もうインフル並みの扱いでよいのではないか、と。感染爆発がなければ、誰か知事が言うだろうなと思っていた。

連休は一つの社会実験のようなものだ。ここをそれなりに抑制したトレンドでいけるのなら、さらにバルブを開いてもいいのでは。

国民の間でそれなりに対策も浸透しているということだろう。いかんせん、知事も私も専門家ではない。専門家はどういう判断をするだろう。

政府も海外観光客の受け入れを検討するそうだ。なし崩しではなく、できるところ、やっていいところから、少しずつ平時モードに戻せるといい。

優先順位と段階を決めて、一定のコンセンサスをつくりちあ。2022年GW明け、アフターコロナのステージに向かった時と後世言われるだろうか。
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大阪府知事が得た教訓の危うさ

大阪の吉村知事が濃厚接触者の社会隔離から復帰した。今回は娘さんが罹患したそうで、5日間の自宅待機を強いられた。無事で何より。

この間もさかんにツイートしていたが、気になったのは、社会隔離を廃止せよと言い出したこと。やってみて、こんなの意味ねーと思ったようだ。

自らの体験に基づき、ルールのあり方に物申すというのは、ちょっと引っかかる。今まで隔離やむなしと言っていたのは何だったのか。

自分が体験しないと政策の妥当性が見極められないというのは、やや無責任に思う。政策立案は王様のハラ一つでどうとでもなるというのと一緒。

もちろん、この社会隔離ルールは意味あんのかとは自分も思う。家族が感染していたら、益々罹患しやすくなるだろう。

とはいえ、散々議論して決めたルールを、権力者が「やってみたらくだらなかった」と言って方向転換するのは理に適ったこととは思えない。

ワクチン3回接種の効果は身に沁みたようだし、家族感染のしやすさも肌で実感したよう。身を以て知る意味は大きいとはいえるのだが。

有権者の中には「だから意味ないと言ってるじゃん」と思う人もいるだろう。それこそ、知事発言が行政の信頼度を落としかねない。

良いことであれば、朝令暮改もいいが、政策の軌道修正というのは、慎重に行わないと、丁寧に積み重ねた行政の信頼を簡単に壊す恐れがある。
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コロナがまた危うくなってきた

3月21日にまん防全面解除となってから、わずか2週間ほど、コロナはまたも危うい状況になってきた。知事の間で強い警戒感が広がっている。

4月に入ってからの各知事の発言を拾っていこう。都市部より地方、関東より関西の警戒感がそれぞれ強くにじむ。

活動重視派
▼村井宮城県知事「1テーブル4人以内なら、30人でも40人でも会食できる」グループ飲み会を推奨
▼熊谷千葉県知事「必要以上の制限を加えていないか点検し、様々な活動との両立を図りたい」予断許さずとしつつ
▼阿部長野県知事「御開帳や御柱祭など大きな行事がある年。コロナを克服して活力ある長野県を目指す」新年度の訓示
▼服部福岡県知事知事「感染防止と、経済・社会活動の両立を図るウィズコロナを進めていきたい」

様子見派
▼小池東京都知事「新たな環境に皆さん少しずつ慣れておられるかと思うわけですが、環境が変わっても、変わらずに続いているのが残念ながらコロナとの闘い」リバウンド警戒期間と設定

強く警戒派
▼鈴木北海道知事「高い警戒感をもって対応する重要局面である」BA2系統の置き換わり懸念
▼吉村大阪府知事「完全に下げ止まり。高齢者施設の対策強化が重要だ」高齢患者の死亡を警戒
▼一見三重県知事「感染者はリバウンドして増えてきている」県民割は実施
▼山口佐賀県知事「非常に対応が難しい局面にきている」感染者は増加
▼河野宮崎県知事「過去最悪の感染状況であり、医療逼迫が懸念される」感染過去最多に
▼玉城沖縄県知事「もはや第7波に突入したものと認識せざるを得ない」オミクロン派生型を警戒

どう考えても春休み、連休とくれば、感染が広がるのは確実。若い世代の間で感染が広がっているというのもうなづける。

村井知事の会食風景はかなり報道された。郡市長は怒っているようだが、厳しく取り締まると本当に経済が死んでしまう。難局である。
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知事が体を張る3回目接種

いきなり個人的な話で恐縮ながら、本日3回目のワクチン接種を受けます。1、2回目はさしたる副反応なし。今回は? ちなみにモデルナです。

自分のことを考えるついでに、首長の3回目接種歴を調べてみた。まだあまり多くないか。知事市長こそ率先垂範しないとイケナイ。

知事の接種済みは宮城、栃木、群馬、茨城、東京、新潟、富山、愛知、大阪、岡山、山口、熊本、宮崎。ネットで確認できる限り。

多くの知事が交差接種を選んでいるのは立派。時に政治家は自らを実験台に載せなければいけない。宮城知事は夜間接種を推奨。

ちなみに都道府県で人口比の接種済み件数をみると、秋田の8.5%が最小、佐賀の18.3%が最高。地方はちょっとやれば、上に行く。

先日、横浜市が政令市で進捗度最下位となり、市長が政府に噛み付いたと報じられた。現場は可哀想だが、数字のマジックがある。

18日時点で横浜市5.4%。人口最大という事情は理解するし、接種済み20万超の実績は悪くない。が、大人数を見越して走り出せば、とも感じる。

人口比は地方有利。少ない接種済みで上位に行く。といって横浜最下位は看過できない。問われるのは人数を踏まえた準備。酷な言い方だが。
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ワクチン3回目、またしても頼りない国

ワクチン接種、ようやく3回目の体制が整ってきたようである。今回もまた政府の曖昧な態度が自治体の混乱を招いたかに見える。

予防効果の判断、自治体の準備と難しい要素はあった。だからこそ、修正してもいいから、早め早めに、具体的で明確な方針を出す必要があった。

首相も厚労相もワクチン相もがっつりリーダーシップを取ったようには見えなかった。国民の安心につながらないのが最大の問題だ。

早く打ちたいと願う人がいる一方で、副反応に慎重な人もいる。国はそんな要望にできるだけ沿うべく、情報を出せていただろうか。

自治体の担当者は国と住民の間に立たされ、気の毒だ。だが、そうした逆境では住民を向いて知恵を絞ったところが勝つ。

住民の早期化ニーズに独自に答える自治体は多い。伊豆の国市は高齢者向け予約お助け隊を編成。堺市はリムジンバスを移動式会場とした。

朝日新聞によると、岡山県は前倒しありうべしと市町村に声をかけていたそうだ。それが1月末時点の全国接種率トップにつながったという。

国がだらしないがゆえに進む分権。さすがにもう3回目。国はしっかりしないと。危機下で微動だにしない厚労省は国民のための官庁なのか。
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知事会と国民の間の小さくないズレ

ネットで全国知事会が炎上している。ツイッターでの批判、すごい。知事にはお気の毒だけど、まぁ、仕方がないかな。

ネット民の皆さんが怒っているのは、知事会が家庭でのマスク着用を徹底するよう呼びかけた点。確かにいま言うことはこれか?とガクッとくる。

知事会サイトに行くと、緊急メッセージとして家庭・職場・学校などでの対策を強化しようと呼びかけている。いま一度基本の確認をというわけだ。

マスク着用や飲食時の黙食、1・2回目のワクチン接種とか、「そんなこと、わかっとるわい!」「子供扱いすな!」と言いたくなる。

13ページからなる緊急提言で政府に注文も付けているのだが、これが図も入れずに文字びっしり。政府は理解しても国民の胸は打たない。

要するにリスク・コミュニケーションに失敗している。いま言ってほしいことを、ちゃんと訴えてくれてますのかと多くの人が思ったということだ。

知事会は国と国民の間に立って、国に言うべきことを言ってくれと国民は思っている。それなのになぜか国民に基本を徹底。反発→炎上やむなしか。

むしろ緊急メッセージでなく、緊急提言の要約版を作るべきだった。政府にいま求める五箇条。のようなもの。そうしたら信頼されたろう。

国民にも余裕がないから、こういう些事で国民の心は離れてしまう。ポピュリズムは望んでいないが、民心離反は最も避けないといけないことだ。
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感染の温床と化している市長選

市長のコロナ感染が相次ぎ報じられている。現場の指揮官がこれでは困るが、市長選の最中に倒れるケースも出てきた。

糸島市では3選を決めた現職が、まさにその日にコロナ陽性が判明。やはり選挙戦は多くの人に触れるから密になる。万歳見送りって、当たり前。

南相馬でも現職が選挙戦の最中にコロナ陽性に。スタッフから感染したもようで、再選を果たすものの、終盤3日間、候補者不在の選挙戦だった。

えらいのは南相馬市。毎日、市長の活動報告と体温、体調をサイトで公開していた。入院しているかどうかも記していた。

滋賀県では長浜市長、栗東市長が相次ぎ陽性に。感染力の強さ、半端ない。市役所は市長の身をきちんと守らないといけない。

しかし、知事はあまりかからない。有権者と触れ合わず、庁内で政策論議も深めず、感染に注意してテレビ出演しているからか。皮肉ではないです。
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山梨県の英断と勇み足と

山梨県がコロナに立ち向かっている。が、勇み足。ワクチン未接種者に外出自粛を要請した。これだと未接種者を白眼視することになる。

個人的な理解として、ワクチンを打ったからと言ってコロナにならないわけでない。重症化は防げるかもしれないが、そんなもの。

一方で見逃せないリスク。副作用あり、基礎疾患のある人への影響も読めない。子供への影響も不明。自治体による半ば強制はよろしくない。

なんでこんな要請をしたのか。反発を受けた知事は「舌足らず」と弁解したようだが、やりすぎました、ではないか。県は何をしておる。

しかし! 県庁にカッターを送ってはいけない。これはいけない。どんな動機があるにせよ卑劣な手段。異を唱えるのに正しいやり方ではない。

もうひとつ山梨県。今週の日刊ゲンダイを見ていたら、自宅療養者への3万円給付を取り上げていた。わりと好意的に書いていた。

感染の自覚がない人にはこうやって封じ込めに協力願うというのはありだろう。ちょっと金額が高いような気もするけれど医療機関を助ける手。

自治体も試行錯誤。色々やって効果があれば横展開してほしい。県民のためにやることだから、批判や反発を受けたら軌道修正すればいいのだ。

山梨といえばワクチン相だが、知事とは話をしているのだろうか。お膝元で成功例が出れば、ぜひ国政でも試してほしいところだが。
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今のところは知事の肩を持つ

急なオミクロン感染拡大で、また多くの知事が批判の矢面に立たされている。まん防要請は意味ない、対応が遅い、経済活動のこと考えてんのか。

確かに、という面はある。5類引き下げ論を議論していながら、感染者が急増したら外出制限では批判が出るのももっとも。

ただ、今回は知事の肩を持ってあげたい。こんなに急激な伸びをするとはわからないし、感染者が増えて数字が出ないと厳しい対策も取れない。

対症療法にならざるを得ないのは致し方ないのでは。自覚のない行動で罹患した人もいるだろう。そこまでは面倒見きれないという面もある。

ただ問題はここから。こうなる前に医療を充実していたか、中小業者が倒れる前に手を差し伸べられるか。そんな備えこそが危機管理。問われる。

尾身先生も吊し上げを食っている。素人目に見ても、発言がよく飲み込めないし、ふらついているように感じる。政治的な匂いもある。

オミクロン禍、知事や尾身先生に不満をぶつけるのでなく、自分は絶対かからないと自衛の強い気持ちを持つ。自分も温いから反省しないと。
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