自治体のツボ

地方分権ってどうでもいいことなんでしょうか

地方自治・地方行財政・地方創生…地方のあれこれを取り上げます

地球温暖化

ドバイで存在感を発揮したのは

今年のCOP28はドバイで開催中。岸田首相は資金拠出で存在感をアピールしたが、日本は後ろ向きなんでしょ、という国際認識を拭えなかった。

地方で目立ったのはやはりこの人。小池都知事。ライフワークのような当然顔して参加し、水素取引所をつくるとドヤ顔。さすがである。

カイロ大を首席で卒業し、環境相経験者とあってはいかないわけには行かないだろう。世界の都市と連携すると相変わらず鼻息が荒い。

ほかは阿部長野県知事。めまいで倒れたと報じられていたが、元気に英語でアピールしたそう。都道府県で気候緊急事態宣言を出した第1号と訴えた。

青木葛飾区長は現地入りし、Xで自らの行動を記録。環境省団体のイベントで講演したという。鳥取県は若者を現地に送ったと知事が紹介していた。

地方の動きはこれくらい。もっと日本の首長、アピールすればいいのに。どうせなら地元の環境系企業とツアーを組み、大挙していけばいいのに。

自治体がしゃかりきに気候変動外交をやれば、日本のイメージも変わる。東京都のようにダイナミックに仕掛ける山っ気がほしい。

環境への取り組みは社会的に意義も大きいし、金にもなる。地域のためでもある。いつまでも化石とか言われている場合ではない。

そろそろ、私たちは環境先進国だよ、と訴えてもらいたいところ。逆ギレして見せるくらいの迫力がないもんかな。ないな。

世界は原発使っていこうと言っているのに、日本はそことも足並みをそろえられない。まだまだ消極的と見られてしまうかなあ。

熱中症対策、自治体サイトで点検を

うかつに外を歩いたら熱中症になるわ。ぶつけようのない怒りを感じる日々。自分の汗臭さに辟易とする夏。早く休みたい。

心頭滅却すれば火もまた涼しというわけで、自治体のサイトを一心不乱に点検。各自治体は熱中症に対してどんな注意報を発しているか。

マイカタちゃいます、ひらかたですの枚方市。昨日の最高気温を叩き出した。「気温が上がると熱中症になりやすくなります!」と警告。

大阪府はもっとわかりやすい。「こわいんやで熱中症!」。この標語はちょっと脅しているようで、絶妙な感じがする。

41.1度の最高気温タイ記録の浜松市は「熱中症にご注意ください!」。熱中症1度は立ちくらみや熱けいれん、2度は熱疲労、3度は熱射病と伝える。

クールシェアたてばやしの館林市は30日、「熱中症に気を付けんべ!」無料セミナーを開く。1回15分で気を付けるべきポイントを指導する。

健康の協定を結ぶ大塚製薬から熱中症アンバサダーが講師として派遣される。ポカリスエット、熱中症禍では大活躍だろう。

サイトトップで「熱中症を予防しましょう」と呼びかけたのは豊島区。「高齢者や子供は特に注意が必要です!」と書き込む。

区はかなり熱心に対策をとっている。一人暮らし高齢者の自宅を民生委員が訪ねたり、マイボトル用給水機を13施設に設置したり。念入りだ。

東京都ではこの5年間の平均で168人が亡くなっている。少なくない。都の「熱中症対策ポータルサイト」では救急車逼迫アラートも見られる。

とにかく暑さを避け、こまめに水分を取りたい。健康都市、尾張旭市は「誰でもなる可能性があります!」と書いていた。そのとおり。

知人に「頭痛がしたら危うい」と言われた。体内と体表とそろって熱を覚ますようにとのことだった。念頭に置いて過ごしたい。
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50℃なんてもうすぐよ

こんなにトンデモナイ量の雨が降っている一方で、物凄い暑さになっている。冗談ではなく、日本の夏、緊張の夏である。警戒を緩められない。

警戒を緩めたら、その瞬間、死んでしまう。心して過ごさないといけない。一瞬の気の緩みは命取りである。安全、安全に行きたい。

過去の最高気温を改めて調べた。浜松(2020年8月17日)と熊谷(2018年7月23日)の41.1℃である。人体で40℃も出たら、かなりの高熱。

7月18日は桑名の39.0℃が最高。昨日までの観測史上1位の39.8℃、昨日までの7月の1位の39.7℃には届いていない。いや、もうすぐやんか。

東京は37.5℃。殺人的である。もうすでに自分の平熱より高い。石垣島が31.1℃。なんでや。沖縄が避暑地なのか。熱中症対策が欠かせない。

なんと北京は6月に41.1℃を記録している。しかも、昨日は新疆ウイグル自治区で52.2℃! 7月中旬としては国内過去最高だとか。ウイグルか。

地球温暖化は超加速している。できることから始めないと、日本もあっという間に50℃に届いてしまう。ぼやぼやしていてはいけない。
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風上にも置けない風力発電

6月だというのにこの暑さ。そのせいで首都圏は電力需給が早くも逼迫、国が警報を出す異常事態となっている。東北も危ういそうだ。

それもこれも、エネルギー安保の議論を避けているからだ。原発や再エネをきちんと使いこなせ。こんな不安定でどうする。

最近、再エネもまた危うくなっている点。象徴的なのは陸上風力発電。いま東北と三重県で地元の反対運動が起きている。

蔵王のあの景観に風車が20基も並ぶかと思うと、そりゃぞっとする。村井知事と吉村知事が同調し、関西電力にやんわりNOを突きつけた。

松阪市でも住民が業者の計画に反発。山の景観が壊れ、土砂崩れの恐れもある。山を削っての脱炭素って一体なんだ、という住民の主張に納得する。

太陽光パネルも危険性ばかり強調される。このままでは日本は再エネ消極国になる。その前に国がしっかり前面に出ることだ。

解は簡単。しばらく原発に頼ると明言したうえで、洋上風力発電などできる再エネは国も民と一体で支援する。もしくは民を側面支援する。

つなぎの火力、ベースの水力も使い方を明確にして使う。そのことを国民に伝え、理解を得る努力をすればいいだけだ。

節電はもっとできるだろうと思うが、暑くなるたびにこれじゃ、企業は安心して活動できない。節電ポイントも未来永劫続けられるものではない。

政府もバカ呼ばわりされるのイヤだろう。このへんで国民的なエネルギー論議をきちっとやり、国民合意をきちんと取り付けてほしい。政府の役割だ。
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足利山林火災、教訓は世界に発信を

「足利市の美しい山林を火災から守る条例」が制定された。一年前の昨年2月、鎮火まで23日要した大規模火災の教訓を生かした。

山林火災に特化した条例は全国初だという。たばこの不始末を原因と推定しただけに、条例は山林の屋外での禁煙を徹底、火の使用も厳禁とした。

たばこは車で吸えるし、たき火や花火も住宅などの禁敷地内でならできる。今後、周知を進め、防犯カメラも設置するという。

赤城おろしも炎の拡散につながったそう。国定忠治は赤城の山も今宵限りと言ったが、火消しの闘いは一夜で終わらず、23日も続いてしまった。

山林火災は世界が悩んでいる。人為的なミス、温暖化、放火等々、原因はそれぞれ。韓国でも大規模な山火事が起きたばかりだ。

足利市の取り組みはぜひグローバルに発信してもらいたい。条例自体、かなり厳しい内容。他地域で取り入れるところはないだろうか。

市は合わせて検証の報告書もまとめている。初動のあり方や消防技術の課題、医療対応など英語版で情報発信すると役立つのではないか。

森は適切に手を入れないといけないそうだ。丸焼けはあまりに環境を悪くする。サステナブルな森づくり、日頃から意識したい。
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地方から実現する脱炭素

雑誌「世界」9月号を購入。原稿締切は6月頃のようで、昨今のコロナ事情、五輪開催などにタイムリーに対応できていない。それでも冷静な振り返りと分析に月刊誌報道の意義があると感じた。

宮城水道民営化やコロナ戦記は勉強になった。寺島実郎氏は「脳力のレッスン」でコロナ下の自殺者増に言及。河合香織氏「分水嶺Ⅱ」では、考えるよすがとして哲学書などに目を通す専門家の姿を知った。

そして今月の特集は「企業を変える」。気候変動やSDGsの浸透が企業の行動様式を変えるメカニズムを伝えた。当ブログの関心は、自治体が気候変動に取り組む「地域からの再エネ革命」にある。

自然エネルギーで電力需要をすべて賄うなんて無理、と思っていたが、地域ごとなら200ほどの自治体に可能性があるそう。長期的にコストもお得。地元企業への還元度も高い。なら進めたほうがいい。

秋田県は風力・地熱・小水力を武器に自給率が全国で最も高いのだそうだ。太陽光が豊富な鹿児島県が続く。地域ごとの独自色も見込め、金太郎飴ではない地域間競争が期待できそうだ。

問題はやる気。地域全体で機運を作り上げるしかない。岩波書店らしく市民に期待するのだが、忘れてならないのは電力。大手電力の各ブロックでの存在感は大きく、再エネ拡大の議論に欠かせない。

自治体は電力と持続可能でクリーンな電気を作るべき。行政と電力はもっとあからさまに近づき、地域電源の望ましい姿を共有したらよい。行政・企業・住民がわかりやすく協働する仕組みがほしい。

地域と電力といえば原発。これまでは擬似的な緊張関係を作り出し、本音を隠しながら電力を整備してきた。そんな互いのハラを見透かしたようなまわりくどい協調はやめよう。

脱原発や脱石炭火力は世界的な潮流で日本も無視できない。地域からその目標に近づいていくのがやりやすい。自然エネ100の地域を少しずつ増やしていくのである。

どうしてもできないところをあぶり出せば、別の策も練れる。鉄道だって脱炭素に挑む時代。企業を変えるというが、企業はもうだいぶ変わっている。変化した企業の力を地域に埋め込みたい。
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ハザードマップを再確認しておく

どこかに保管してあったはず。あった、あった。うちのハザードマップ。今回の伊豆山土石流では盛んに確認しておこうと言われている。読み直そう。

内水氾濫、中小河川の洪水があるとき、うちの家の周辺は1階の床下まで浸水の可能性があるようだ。地図を見る限り、水害に悩まされる心配は低い。

と、安心してはいけない。他の情報も仕入れる。災害時はテレビやラジオ、自治体HPのほか、メール配信やツイッターにも助けられそう。登録しよう。

災害に備えて1週間程度の備蓄を求められている。あるかな、トイレ。1人1日3㍑の飲料水も必要とされる。そんな、ないなあ。

避難行動には屋内待機、垂直避難、水平避難と3パターンあることも知る。避難所だけ当てにせず、水平避難の方法を考えておくべきなんだろう。

ペットも受け入れありという。確かに大事。避難所ではなかなか一緒にいられないだろう。東日本大震災のときはどうだったんだろうか。

ハザードマップ、勉強になった。読んでおいてよかった。うちの場合、地震発生時の火災のほうが心配だが、水の威力も頭に入れておく。
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基礎データなき太陽光

山梨県が全国でも最も広範で厳しい太陽光パネルの設置規制条例を作るという。環境を破壊してまで備えるものではないと見ているようだ。

各種記事を見ると、山梨県は発電量が全国トップクラスだそう。山あいの印象だが、それなりに広い土地もあるのか。九州勢が強いイメージもあるが。

どれが信頼できるデータかよくわからないが、普及率は佐賀とか宮崎がトップのよう。設置件数では愛知。発電量は山梨、長野といったあたりか。

個人的に引っかかったのは、なんで都道府県比較ができるデータがネットで探せないのかという点。古いものばかりで、網羅的に現状を把握できない。

基礎データがうまく見つからないところを見ると、太陽光の勢いはだいぶ失われたといえる。あまり関心もないからデータも揃わない

規制の強化が進むのもむべなるかな。景観とマッチしないというところもあるだろう。田んぼの中のパネルは相当醜悪だ。

経産省もよほどいい加減だから、煽るだけ煽って、問題や課題が出てくるといきなり手を引く。それがデータのなさに表れていないか。

これからはすべての住戸に必置なんてことにならないだろう。やるなら国と事業者の意思が問われるが、規制する自治体の主張のほうが説得力がある。

原発しかり、太陽光しかり。きちんと必要性と戦略を説明できないものは、推進体制も整わない。日本は熱しやすく冷めやすい。これては温暖化対策の実も上がるまい。
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映画感想文「地球で最も安全な場所を探して」

スイスの映画「地球で最も安全な場所を探して」をみた。核のゴミ処分場探しに奔走する推進派科学者を追う。ホントに処分場できるの?という視点。

当ブログの関心で言うと、処分場建設に関する各国自治体の判断。国の金目当てで、経済効果を引き出そうという思惑が描かれていた。

誘致に回ったスウェーデンの市長は、監督に誰が引き受けるんだと毒づく。しかし、ここもまたまだ安全性が確認されたわけではない。

原発は地域経済と結びついたことで、環境への影響が覆い隠されたところがある。地域のためになるんならいいかと。この映画で感じたのもそこだ。

日本は自発的に立つのを待つところに他国との違いがあると描かれていたが、やはりその地域に金が落ちるかで受け入れるが決まる。

本来議論すべきは、国として原発をどう使い、どうやって処理していくか。一部地域に落とし込む前にその根本の議論がいる。

だから、安全な地を1か所見つければ済むのではなく、国民、人間一人ひとりがしでかしたことの始末をつける意識を持たないといけないのだ。

核のごみ処分に目をつぶってはいけない。日本も六ケ所村、寿都神恵内が引き受けてくれて安心としてはいけない。本当に処理を任せてよいのか。

核のごみ処分場にフォーカスして原発を考える映画というのは初めてだった。虚心坦懐に、誠実に議論しないと、原発は閉じるしかなくなる。
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レジ袋はなくてもやっていけるかも

亀岡市のレジ袋禁止が1日から始まった。どんな塩梅だろうか。ぜひやってみての反響報告をみたいものである。

7月に国が有料化して以降、自分は全然使わなくなった。小さい人間なんで6月までにもらったものを溜め込んだが、それを少し使うぐらい。

ああ、なくても問題ないんだなと改めて気付かされた。チンしたコンビニ弁当が熱いときと机のうえのゴミをまとめたいときにはほしいが。

使うなと言われて使わないと意外にやれちゃう。それが習慣というものか。ちょっとの不便は気にならなくなる。メーカーさんは困るだろうが。

レジ袋はコンビニ拡大で便利さが印象付けられたが、海の生物が飲み込んだことで海洋汚染の元凶とみなされるようになった。子ども窒息事件も。

使わなくなるからといって、すごく環境負荷が低減されるわけではないらしい。しかし、環境問題はその一歩が大事なんだろう。

社会が一方向に走るやな感じはあるけれど、生活を変えないと温暖化も止まらない。こういう身近な取り組みを積み重ねるしかないんだな。
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